本稿は,同テーマの前編「空間・時間論」の続編であり,カテゴリーについてみたものである。カントによれば,直観の対象が成立するためには,感性の先天的形式たる空間・時間を通してわれわれにもたらされる多様な表象が,先験的統覚によって総合的に統一されねばならない。また,先験的統覚の統一の作用はカテゴリーに従ってなされる。つまり,カテゴリーは直観の対象の可能性の制約である。故に,カテゴリーは直観の対象に対して客観的妥当性を有する。近代自然科学に対するカント哲学の意義は,世界認識における人間的制約を明らかにした点にある。我々は,その人間的制約が歴史的・社会的に形成されたものであることを指摘し,近代自然科学を相対化する視点の一助としたい。Wir behandeln die Kategorien in "Kritik der reinen Vernunft", und ergänzen unsere vorhergehende Abhandlung, "Von dem Raume und der Zeit". Kant bringte ins klare die humane Bestimungen der unseren Welterkenntnis. Wir studieren die Theorie Kants, und hinweisen auf daß die humane Bestimungen geschichtlich und gemeinschaftlich bedingt sein
ヘーゲルの『精神現象学』は,学の体系の序文かそれともその第一部かをめぐって様々に解釈されてきた。これらの論争を調停しようとしたのがヘーリンクである。しかし,彼の解釈はペゲラーによって誤りを指摘された。...
ヘーゲル『精神現象学』の「序文」は,「絶対知」を補って「論理学」への導入の役割を果たしている。したがって,その「序文」はいわゆる「序文」ではない。しかし,『精神現象学』がシェリング哲学に対する挑戦でも...
世界の平和は人類の普遍的願望であり,哲学や政治学のみならず万学の究極目標でなければならない。カントが約二百年前に著した『永遠平和の為に』のうちにみられる平和の理念とそれの実現の方策を,当時の歴史的背景...
本稿は,カントの空間・時間論についてみたものである。『純粋理性批判』で述べられた空間・時間は,彼の思想体系の重要な柱であるのみならず,近代自然科学なかでもニュートン力学を哲学的に権利づけたものとしても...
序説−問題関心と論証課題, 第一章 「批判」としての『法論』所有論, 第一節 批判的著作としての解釈の妥当性, 第二節 『法論』所有論=「批判」と見ることは可能か, 一 「批判」としての読解を誘う機縁...
はじめに Ⅰ 伝統的権力分立論の形成 一 諸権力の「分離」と「抑制」 二 諸権力の厳格な「分離」 1 わが国における権力分立制の評価 2 内閣の法律案提出権 3 小括 三 「分離」と「抑制」の使い分...
自然科学は今日,単なる学の一部門であることを越えて,人間の存在様式を根本的に規定する力となっている。従って,現代における人間形成の在り方を問う場合,このような自然科学を避けて通ることはできない。いわゆ...
Publisher奈良ヒュームの因果批判により「独断のまどろみを破られ,思弁哲学の研究において全く別の方向を与えられた1)」と告白するカントにとって,因果の問題がその全体系中できわめて重要な位置を占め...
本論文は前論文の続編である。したがって,テーマは同様に,「自然法と正義」であるが,前編は,「原則」「合理的世界秩序」そして「神的世界秩序」の三章として,その根本規範となるものは自然法であり,真の正義は...
동일율과 모순율 및 충족이유율은 모든 사유가 필연적으로 그에 따라야하는 사유의 근본원리로 간주되어 왔다. 그러나 도대체 이런 원리들이 서로 어떤 내적 연관성을 지니는지, 그리고 그...
ヘーゲルの『精神現象学』における「絶対知」の課題は,「宗教」と「精神」においてそれぞれ即自と対自の形式で成立していた「存在と自己との同一性」を即且つ対自にもたらすことである。言いかえれば,「概念」の境...
本稿はヘーゲル『精神現象学』の「緒論」を中心に,彼の認識論とその意図を探究するものである.彼は認識の問題がいかに措定されねばならないかを,カントの認識論を爼上に載せて,明らかにし,フィヒテの意識の見地...
魔女狩りとニュー・サイエンスの胎動が、これまたほぼ同時期に平行的に現象している。なぜそういうことになるのかを考え、次いでニュー・サイエンスが自然観とどうかかわるかに思いをめぐらす。当初、自然支配的であ...
今後,携帯電話所持によりますます子どもが近づきやすくなった残酷なメディアに対して,我々大人世代は,どう対処すればよいのだろうか。本稿の第Ⅰ章では,ヴルフのミメーシス(模倣)論に依拠し,人間のミメーシス...
本稿はヘーゲル『精神現象学』の「自己意識」の章における「主と奴」に焦点をあわせて,この問題がいかなる観点から理解されねばならぬか,そしてその意義が何であるかを明らかにしようとするものである。なぜならこ...
ヘーゲルの『精神現象学』は,学の体系の序文かそれともその第一部かをめぐって様々に解釈されてきた。これらの論争を調停しようとしたのがヘーリンクである。しかし,彼の解釈はペゲラーによって誤りを指摘された。...
ヘーゲル『精神現象学』の「序文」は,「絶対知」を補って「論理学」への導入の役割を果たしている。したがって,その「序文」はいわゆる「序文」ではない。しかし,『精神現象学』がシェリング哲学に対する挑戦でも...
世界の平和は人類の普遍的願望であり,哲学や政治学のみならず万学の究極目標でなければならない。カントが約二百年前に著した『永遠平和の為に』のうちにみられる平和の理念とそれの実現の方策を,当時の歴史的背景...
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序説−問題関心と論証課題, 第一章 「批判」としての『法論』所有論, 第一節 批判的著作としての解釈の妥当性, 第二節 『法論』所有論=「批判」と見ることは可能か, 一 「批判」としての読解を誘う機縁...
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ヘーゲルの『精神現象学』における「絶対知」の課題は,「宗教」と「精神」においてそれぞれ即自と対自の形式で成立していた「存在と自己との同一性」を即且つ対自にもたらすことである。言いかえれば,「概念」の境...
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今後,携帯電話所持によりますます子どもが近づきやすくなった残酷なメディアに対して,我々大人世代は,どう対処すればよいのだろうか。本稿の第Ⅰ章では,ヴルフのミメーシス(模倣)論に依拠し,人間のミメーシス...
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世界の平和は人類の普遍的願望であり,哲学や政治学のみならず万学の究極目標でなければならない。カントが約二百年前に著した『永遠平和の為に』のうちにみられる平和の理念とそれの実現の方策を,当時の歴史的背景...