論説(Article)本稿は、明治初年に実施された旧藩札と新貨との交換(藩札整理)の実態について数量分析の立場から明らかにすることを狙いとしており、次のような興味深い事実を見出した。藩札の新貨との交換価格は各地における金銀銭相場を基準にして全国一律のルールにしたがって藩ごとに個別に決定されたが、届相場が九六銭12貫500文以下となった諸藩発行の銭札・銀札については、全国一律に1貫文8銭あるいは100文当たり8厘、市場実勢との比較において2~3割ほど割安な水準で新貨に交換された。明治政府が承継した藩札債務は3855万円から最終的には2493万円に更生減額されたが、その8割は先に掲げた交換価格の設定方法に由来する。そうであるがゆえに、大蔵省としても「官吏を派遣し精密な調査を行った結果、諸藩から報告のあった藩札の流通価格が大きく減額されたため」としか説明できなかったのであろう。At the beginning of the Meiji period, hansatsu, a form of paper money issued by the local clan government in the Edo period, were still used as a medium of exchange. Therefore, exchanging them for the new unified currency was a critical and urgent task for the government. This paper aimed to quantitatively examine this exchange process and clarified the fol...
本稿の主目的は、文久期前半における「皇政回復」という概念の実態を解明することにあり、島津久光の率兵上京に至る薩摩藩の動向を明らかにしつつ、封建諸侯、朝廷および西国志士の具体的な建白等の政見を検証するこ...
一九六二年七月五日、龍大の講演のテキスト。龍大所蔵の西域文書の重要性について述べ、併せて西域文化研究会の研究と出版の業績の偉大さに言及した。西域は中国文化と中央アジア文化の交流混合の所 (例、銅銭と銀...
個人情報保護のため削除部分あり元老は慣例として形成され、後継首相推薦などの重要な国務について天皇の諮問を受ける役目を果たした。本稿は元老制度に関し、宮中関係者の手になる「徳大寺実則日記」などの史料を初...
元禄・享保年間は近世貨幣経済の発展期であると共に、貨幣制度の混乱期であった。享保改革に於いては、通貨政策は最も難しい政治問題となったが、之につき、一般に貨幣史研究の立遅れの為に詳しい実情が知られて居な...
個人情報保護のため削除部分あり従来、江南地方を中心とする民間での銀遣いの展開が明初の鈔法を崩壊に導いた主因とされてきた。本稿は、元末明初期の徽州土地売契から窺われる貨幣流通の変遷を追うことを通して、右...
わが国における地域通貨への取り組みは300件を超えるといわれる。今回の調査により、中国地方では検討中のものを除いて27件の事例を把握することができた(2004年1月時点)。しかし、継続しているとみられ...
前期的商業資本とともに「資本の洪水前的形態」(antediluvianische Formen des Kapitals)に属する高利貸付資本は,商品取引と貨幣の一定の発展以外に,自己の実存に必要な条...
個人情報保護のため削除部分あり訂正あり(64巻3号p.458)西原借款で有名な西原亀三は日記とぼう大な文書を残している。本稿はその研究の一部で、大隈内閣末期を論じた別稿に続くものである。期間は寺内内閣...
わが国における地域通貨への取り組みは300件を超えるといわれる。今回の調査により、中国地方では検討中のものを除いて27件の事例を把握することができた(2004年1月時点)。しかし、継続しているとみられ...
本稿の目的は、広島を始めとした地域経済を、長期的・世界的視点から再評価し、日本経済と併せた処方策を考えることにある。具体的には「経済のサービス化」、「人口・労働の動向」、「地域環境とニュービジネス」、...
個人情報保護のため削除部分あり/ 正誤表あり(57巻3号p.489)周礼に定められている施舎制度は、特別な人には力役を免除するものであるが、この恩典にあずかるものに賢者がある。この賢者は何かと言えば、...
本研究は景観復原の資料としての地籍図の不備を補うものとして土地台帳の資料的価値を検討した。地籍図の資料的問題点は情報の時間性を欠いていることである。そこで土地台帳の分筆・合筆情報を経年的に追い、明治・...
石高制を基礎とし、米殻を主要な商品とする近世封建社会において、量制の問題が重要な位置を占めたことはいうまでもない。すでに宝月圭吾氏が、この問題についてのすぐれた研究を発表されているのであるが、本稿はた...
旧仙台藩領を例として,明治前期における集落の規模,数,機能の相互関係に及ぼす近世の影響について考察した。順位規模曲線によれば旧城下町仙台の優位性はうかがわれるが,地方知行制が行われていたため小城下町的...
寛永期 (一六二四-四四) の畿内幕領における農民支配は、二つの面からおこなわれた。その一は、夫役の徴収であつて、家と労働力を有する農民の殆ど全部が、幕府のもとに役家として編成された。その二は、貢租収...
本稿の主目的は、文久期前半における「皇政回復」という概念の実態を解明することにあり、島津久光の率兵上京に至る薩摩藩の動向を明らかにしつつ、封建諸侯、朝廷および西国志士の具体的な建白等の政見を検証するこ...
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一九六二年七月五日、龍大の講演のテキスト。龍大所蔵の西域文書の重要性について述べ、併せて西域文化研究会の研究と出版の業績の偉大さに言及した。西域は中国文化と中央アジア文化の交流混合の所 (例、銅銭と銀...
個人情報保護のため削除部分あり元老は慣例として形成され、後継首相推薦などの重要な国務について天皇の諮問を受ける役目を果たした。本稿は元老制度に関し、宮中関係者の手になる「徳大寺実則日記」などの史料を初...