Analysis of Contrivance on Teaching of Learning through Work Activities at Post-Secondary Courses of Special Schools for Pupils with Physically Handicap

本論文では精神薄弱教育における生活中心教育の流れを汲む領域・教科をあわせた指導形態の一つである作業学習が，肢体不自由教育においてどのように位置づけられているのかを検討した。とりわけ，肢体不自由児の場合，その運動機能の障害のために作業学習において種々の工夫が取り入れられる必要があると考えられたことから，この点に関して注目することによって，肢体不自由教育独自の作業学習の特徴と課題を明らかにすることができると考えた。具体的には，肢体不自由養護学校81校から収集された学校紀要を資料とし，領域・教科をあわせた指導形態に関する記述のあった52校について，その内容を整理し，さらに作業学習についての記述が含まれていた40校における工夫を分析の対象とした。その結果，作業学習の内容としては，木工をはじめ，農業，紙工，陶芸など，精神薄弱教育において取り入れられている活動と変わりのないことが明らかとなった。作業学習における工夫としては，肢体不自由養護学校の特色として，作業工程や作業分担における工夫がもっとも多く，ついで自助具・補助具・道具に関する工夫，時間的配慮などが行われていることが確認された。こうした工夫の結果，作業の正確性の向上，作業能率の向上，製品の質の向上ばかりでなく，生徒の意欲の向上や作業姿勢の改善などがその効果として評価されていることが明らかとなった。今後の課題として，生徒のもつ運動障害への配慮と知的障害への配慮がそれぞれ独立して行われるのではなく，両者の相互関係を考慮した配慮について一層の検討が必要であることを指摘した。The purpose of the study was to clarify contrivance on teaching of learning through work activities for pupils with physically handicap. Analysis of bulletins from 52 special schools showed that there were many contrivances of teaching, especially for pupils with physically handicap of its own. Contents of learning included woodwork, paper-craft, ceramics, and agriculture. It was found that most contrivances was on the progress of work and work-shareing. Such contrivances contributed not only promoting the efficiency of work but having pupils strong wills to participate in work