この研究では,形成される木部の性質と林木の生長経過を関連させて検討することを目的にしている.そこで,生長が速いことで知られているクモトオシと生長が比較的遅いことで知られているヤブクグリを選び,その樹幹内木部の性質を比較検討した.容積密度数は,生長が遅い個体ほど大きい一般的傾向が認められた.仮道管長は生長が速い個体ほど大きい値を示している.年輪の周囲長の増大率が仮道管長に与える影響を求めたところ,周囲長の増大率が小さいものほど仮道管長の増加傾向が著しく, この傾向は周囲長の増大率が10%以下のとき特に著しかった.なお,年輪の周囲長の増大率の大小のいずれにかかわらず,クモトオシがヤブクグリよりも長い仮道管を持ち,品種内での個体差はほとんど認められなかった.すなわち,仮道管長には品種特性が著しいようである.生長が遠い品種であるクモトオシに対して,横断面内の年輪数から未熟材率を推定する曲線が得られた.In this study the effect of growth rate on wood properties of Sugi (Cryptomeria japonica D. Don) were examined, and the intrinsic properties of cv. Kumotohshi, the fast-growing cultivar, were compared to cv. Yabukuguri,the slower-growing cultivar. Basic densities obtained of the fast-growing sample trrees are slightly lower than those of the slow...
林木育種に当って晩材仮道管接線壁に存在する有縁壁孔の孔口角が材質指標になり得るか否かをスギを用いて検討した。まず,無欠点小試験体で曲げ試験を行い,孔口角と曲げヤング率および比曲げヤング率との関係を調べ...
22年生林分において, 本数率34%の機械的間伐を行った。林床相対照度の変化を調べ, 林分構成因子と結びつけ二, 三の検討を行った。1)樹冠下の幹による遮光率を推定する方法を示した。本林分における推定...
イタジイ種子の発芽については, 苗木増殖に関していくつかの報告がある。ここでは天然更新の面から, 発芽に及ぼす温度や発芽床, 貯蔵について実験を行なった。1. 発芽の最適温度は23∿25℃で,...
東京大学農学部附属千葉演習林牛蒡沢産の86年生のスギの材質試験を行った。結果の概要を以下に示す。1)各物性値の半径方向の変動(髄→樹皮方向)は,多くの場合,以下のa)のような傾向を示した。一部はb)の...
立木の樹冠形, 樹冠における全器官面積密度および樹冠配置などの林分資料をもとに樹冠内相対照度を推定する方法を示した。樹冠底部における相対照度の推定値が, 実際の測定で得られた林床相対照度にほぼ一致して...
沖縄産スギ材の強度的性質を明らかにするために, 地スギ, 実生スギを対象に, 縦圧縮試験と曲げ試験を行った。1.圧縮強さおよび曲げ破壊係数は地スギ, 実生スギとも樹令の増加とともに, 髄から10年輪目...
東京大学農学部附属千葉演習林牛蒡沢産の86年生のスギの材質試験を行った。結果の概要を以下に示す。1)各物性値の半径方向の変動(髄→樹皮方向)は,多くの場合,以下のa)のような傾向を示した。一部はb)の...
この報告は植栽後13年以上経過したスギ巣植林の生長についてしらべたものである。 1) 生存率については1本植と巣植の間に差は認められなかった。 2) 巣植木は一般に形状比が高く,とくに巣間隔がせま...
以上の刺針法による植栽地, 低温ビニール室の実験結果から1)沖縄産スギ材は, 3月初旬から早材形成が始まり, 6月末の梅雨明けまで継続される。2)梅雨明けより気温も上昇するため, 7月から晩材形成が始...
本研究の目的は,高密なスギ高齢人工林1林分を対象にデータ解析し,個体の胸高直径相対 成長率と相関の高い指標を抽出すること,抽出された指標を活用して主伐候補木の選定基準を一つ提案することである。Spea...
アカマツ,スギ,ヒノキの1年生苗を5月16日から9月30日まで,相対日射量100,77,55,39,26,13%のもとで育て,被陰が上長生長,重量生長にあたえる影響をしらべた。被陰がつよくなるほど重量...
周辺林分や林地生産力の違いが下層木本の組成・サイズに及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,スギ人工林を対象に調査をおこなった。林地生産力の指標である地位指数と侵入した広葉樹の本数密度との間には負の相...
スギおよびアカマツ樹皮を形成層側から外側に向っていくつかの部分に分離し,樹皮中でのフラバノール類の蓄積ならびにその構造の変化について分折を行ない,次に示すような結果を得た。i)スギおよびアカマツ内樹皮...
22年生スギ林分の20個体について、樹冠下の幹の枝節解析を行うことにより、樹冠底高や樹冠長のほか、地上部各器官の重量、成長量、枯死・脱落量の経年変化を調べ、林冠の発達過程や器官成長様式の推移を議論した...
これまでの人工林施業では皆伐方式が一般的であったが,近年,経営目標に応じた多様な施業が求められ,複層林の造成が検討されるようになってきた。他方,針葉樹人工林の成長に関しては多くの研究が行われてきた。し...
林木育種に当って晩材仮道管接線壁に存在する有縁壁孔の孔口角が材質指標になり得るか否かをスギを用いて検討した。まず,無欠点小試験体で曲げ試験を行い,孔口角と曲げヤング率および比曲げヤング率との関係を調べ...
22年生林分において, 本数率34%の機械的間伐を行った。林床相対照度の変化を調べ, 林分構成因子と結びつけ二, 三の検討を行った。1)樹冠下の幹による遮光率を推定する方法を示した。本林分における推定...
イタジイ種子の発芽については, 苗木増殖に関していくつかの報告がある。ここでは天然更新の面から, 発芽に及ぼす温度や発芽床, 貯蔵について実験を行なった。1. 発芽の最適温度は23∿25℃で,...
東京大学農学部附属千葉演習林牛蒡沢産の86年生のスギの材質試験を行った。結果の概要を以下に示す。1)各物性値の半径方向の変動(髄→樹皮方向)は,多くの場合,以下のa)のような傾向を示した。一部はb)の...
立木の樹冠形, 樹冠における全器官面積密度および樹冠配置などの林分資料をもとに樹冠内相対照度を推定する方法を示した。樹冠底部における相対照度の推定値が, 実際の測定で得られた林床相対照度にほぼ一致して...
沖縄産スギ材の強度的性質を明らかにするために, 地スギ, 実生スギを対象に, 縦圧縮試験と曲げ試験を行った。1.圧縮強さおよび曲げ破壊係数は地スギ, 実生スギとも樹令の増加とともに, 髄から10年輪目...
東京大学農学部附属千葉演習林牛蒡沢産の86年生のスギの材質試験を行った。結果の概要を以下に示す。1)各物性値の半径方向の変動(髄→樹皮方向)は,多くの場合,以下のa)のような傾向を示した。一部はb)の...
この報告は植栽後13年以上経過したスギ巣植林の生長についてしらべたものである。 1) 生存率については1本植と巣植の間に差は認められなかった。 2) 巣植木は一般に形状比が高く,とくに巣間隔がせま...
以上の刺針法による植栽地, 低温ビニール室の実験結果から1)沖縄産スギ材は, 3月初旬から早材形成が始まり, 6月末の梅雨明けまで継続される。2)梅雨明けより気温も上昇するため, 7月から晩材形成が始...
本研究の目的は,高密なスギ高齢人工林1林分を対象にデータ解析し,個体の胸高直径相対 成長率と相関の高い指標を抽出すること,抽出された指標を活用して主伐候補木の選定基準を一つ提案することである。Spea...
アカマツ,スギ,ヒノキの1年生苗を5月16日から9月30日まで,相対日射量100,77,55,39,26,13%のもとで育て,被陰が上長生長,重量生長にあたえる影響をしらべた。被陰がつよくなるほど重量...
周辺林分や林地生産力の違いが下層木本の組成・サイズに及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,スギ人工林を対象に調査をおこなった。林地生産力の指標である地位指数と侵入した広葉樹の本数密度との間には負の相...
スギおよびアカマツ樹皮を形成層側から外側に向っていくつかの部分に分離し,樹皮中でのフラバノール類の蓄積ならびにその構造の変化について分折を行ない,次に示すような結果を得た。i)スギおよびアカマツ内樹皮...
22年生スギ林分の20個体について、樹冠下の幹の枝節解析を行うことにより、樹冠底高や樹冠長のほか、地上部各器官の重量、成長量、枯死・脱落量の経年変化を調べ、林冠の発達過程や器官成長様式の推移を議論した...
これまでの人工林施業では皆伐方式が一般的であったが,近年,経営目標に応じた多様な施業が求められ,複層林の造成が検討されるようになってきた。他方,針葉樹人工林の成長に関しては多くの研究が行われてきた。し...
林木育種に当って晩材仮道管接線壁に存在する有縁壁孔の孔口角が材質指標になり得るか否かをスギを用いて検討した。まず,無欠点小試験体で曲げ試験を行い,孔口角と曲げヤング率および比曲げヤング率との関係を調べ...
22年生林分において, 本数率34%の機械的間伐を行った。林床相対照度の変化を調べ, 林分構成因子と結びつけ二, 三の検討を行った。1)樹冠下の幹による遮光率を推定する方法を示した。本林分における推定...
イタジイ種子の発芽については, 苗木増殖に関していくつかの報告がある。ここでは天然更新の面から, 発芽に及ぼす温度や発芽床, 貯蔵について実験を行なった。1. 発芽の最適温度は23∿25℃で,...