22年生スギ林分の20個体について、樹冠下の幹の枝節解析を行うことにより、樹冠底高や樹冠長のほか、地上部各器官の重量、成長量、枯死・脱落量の経年変化を調べ、林冠の発達過程や器官成長様式の推移を議論した。個体の純生産率は、樹冠葉量の増減や樹冠構造の転換により変化し、「減少-安定-上昇-安定」の経過をたどる。このことから、林冠発達過程は、純生産率の変化を根拠として明確に4期に区分される。個体の幹成長への物質配分率は、純生産率と樹冠新葉率の関数として表され、前者が大きく後者が小さいほど高い値をとる。幹配分率は、林冠発達過程の第1期では新葉來の低下により上昇する。第2期以降では、幹配分率は純生産率の影響を強く受けそれと同様の変化パターンを示し、第2期で安定、第3期で上昇、第4期で安定の傾向を示す。第4期における幹配分率は、0.40〜0.65の範囲にあり、個体間差は純生産率の変動にほぼ支配され、上、中、下層木間のちがいは極端な被圧木を除けば明らかではない。Changes with tree age in height to crown base above the ground, crown length, above-ground tree biomass and growth, and litterfall were investigated in a 22-year-old Cryptomeria japonica D. DON stand, by introducing knot analysis. Net production rate on an individual level changes by increases or decreases of crown foli...
井藤宏香・伊藤哲・塚本麻衣子・中尾登志雄:照葉樹二次林における林冠構成萌芽株集団の動態が林分構造の変化に及ぼす影響日林誌 二次林の遷移に伴う株構造の変化が林分構造の変化に及ぼす影響を明らかにするために...
本研究において, 筆者は航空写真を用いてスギ人工林の地位級区分図を作成した。その方法は, 次のとおりである。第1に, 対象地の航空写真濃度が2∿3段階に区分されたデジタルカラー写真により, 概...
和歌山研究林の林地面積(427ha)のうち約76%(323ha)が人工造林地となっている。その人工造林地の92%(298ha)が皆伐施業実験林であり、6%(18ha)が択伐複層林施業実験林(以下複層林...
22年生スギ林分の20個体について、樹冠下の幹の枝節解析を行うことにより、樹冠底高や樹冠長のほか、地上部各器官の重量、成長量、枯死・脱落量の経年変化を調べ、林冠の発達過程や器官成長様式の推移を議論した...
植栽後30年経過したスギ巣植林についてその成長が調べられた.巣間隔が広く,巣間に空間があるA,C区と巣間隔が狭く,すでに完全に巣間の空間がうっ閉されているB区とでは生存率,個体成長にかなりの違いが生じ...
九州大学宮崎演習林では,高冷地におけるスギ・ヒノキの育林技術と森林作業法に関する試験研究がおこなわれてきている.その1つとして26年生のスギ人工林に対し,1967年に列状間伐による二段林構成試験が始め...
立木の樹冠形, 樹冠における全器官面積密度および樹冠配置などの林分資料をもとに樹冠内相対照度を推定する方法を示した。樹冠底部における相対照度の推定値が, 実際の測定で得られた林床相対照度にほぼ一致して...
スギ幼齢木の地下部への乾物分配を明らかにするために,木部断面積血-現存量関係を相対成長関係を用いて解析した.地際木部断面積と地上部及び地下部の現存量との関係はそれぞれ異なる相対成長式で表された.これら...
天然生アカマツ林施業のための基礎資料を得るため,アカマツ林内の林冠木および亜高木の胸高断面積と樹高の成長について解析を行った.対象林は九州大学宮崎演習林における天然生アカマツ林である.樹幹解析のため,...
形の全体的把握は、森林科学の多くの分野において必要である。樹形の形状を把握するためには樹形のモデル化が必要であり、樹冠構造の解析を行った。本研究では、スギ・ヒノキの樹形について基本的は構成要素である樹...
樹冠形態の異なるスギ2品種(アヤスギ,シャカイン)および実生苗の一次枝,一次根の形態を比較した.20cmの長さに切断された一次枝,一次根(枝ユニット,根ユニット)の先端断面積(T),基部断面積(B),...
周辺林分や林地生産力の違いが下層木本の組成・サイズに及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,スギ人工林を対象に調査をおこなった。林地生産力の指標である地位指数と侵入した広葉樹の本数密度との間には負の相...
1.種子の重量と發芽の關係について從來の研究は100粒以上の重さを單位として用いているが眞に發芽に關係あるものは内容物が主なものであり,種子の重さと内容物の重さとは必ずしも比例しないし且母樹の年齡,生...
スギおよびアカマツ樹皮を形成層側から外側に向っていくつかの部分に分離し,樹皮中でのフラバノール類の蓄積ならびにその構造の変化について分折を行ない,次に示すような結果を得た。i)スギおよびアカマツ内樹皮...
東京大学農学部附属千葉演習林内の林齢72年生スギ・ヒノキ人工林においてスギカミキリの寄生痕を調べた。樹幹表面を観察し,寄生痕(脱出孔・孔道)の地上高・方位を記録した。調査木のうち最も寄生痕が多かったス...
井藤宏香・伊藤哲・塚本麻衣子・中尾登志雄:照葉樹二次林における林冠構成萌芽株集団の動態が林分構造の変化に及ぼす影響日林誌 二次林の遷移に伴う株構造の変化が林分構造の変化に及ぼす影響を明らかにするために...
本研究において, 筆者は航空写真を用いてスギ人工林の地位級区分図を作成した。その方法は, 次のとおりである。第1に, 対象地の航空写真濃度が2∿3段階に区分されたデジタルカラー写真により, 概...
和歌山研究林の林地面積(427ha)のうち約76%(323ha)が人工造林地となっている。その人工造林地の92%(298ha)が皆伐施業実験林であり、6%(18ha)が択伐複層林施業実験林(以下複層林...
22年生スギ林分の20個体について、樹冠下の幹の枝節解析を行うことにより、樹冠底高や樹冠長のほか、地上部各器官の重量、成長量、枯死・脱落量の経年変化を調べ、林冠の発達過程や器官成長様式の推移を議論した...
植栽後30年経過したスギ巣植林についてその成長が調べられた.巣間隔が広く,巣間に空間があるA,C区と巣間隔が狭く,すでに完全に巣間の空間がうっ閉されているB区とでは生存率,個体成長にかなりの違いが生じ...
九州大学宮崎演習林では,高冷地におけるスギ・ヒノキの育林技術と森林作業法に関する試験研究がおこなわれてきている.その1つとして26年生のスギ人工林に対し,1967年に列状間伐による二段林構成試験が始め...
立木の樹冠形, 樹冠における全器官面積密度および樹冠配置などの林分資料をもとに樹冠内相対照度を推定する方法を示した。樹冠底部における相対照度の推定値が, 実際の測定で得られた林床相対照度にほぼ一致して...
スギ幼齢木の地下部への乾物分配を明らかにするために,木部断面積血-現存量関係を相対成長関係を用いて解析した.地際木部断面積と地上部及び地下部の現存量との関係はそれぞれ異なる相対成長式で表された.これら...
天然生アカマツ林施業のための基礎資料を得るため,アカマツ林内の林冠木および亜高木の胸高断面積と樹高の成長について解析を行った.対象林は九州大学宮崎演習林における天然生アカマツ林である.樹幹解析のため,...
形の全体的把握は、森林科学の多くの分野において必要である。樹形の形状を把握するためには樹形のモデル化が必要であり、樹冠構造の解析を行った。本研究では、スギ・ヒノキの樹形について基本的は構成要素である樹...
樹冠形態の異なるスギ2品種(アヤスギ,シャカイン)および実生苗の一次枝,一次根の形態を比較した.20cmの長さに切断された一次枝,一次根(枝ユニット,根ユニット)の先端断面積(T),基部断面積(B),...
周辺林分や林地生産力の違いが下層木本の組成・サイズに及ぼす影響を明らかにすることを目的とし,スギ人工林を対象に調査をおこなった。林地生産力の指標である地位指数と侵入した広葉樹の本数密度との間には負の相...
1.種子の重量と發芽の關係について從來の研究は100粒以上の重さを單位として用いているが眞に發芽に關係あるものは内容物が主なものであり,種子の重さと内容物の重さとは必ずしも比例しないし且母樹の年齡,生...
スギおよびアカマツ樹皮を形成層側から外側に向っていくつかの部分に分離し,樹皮中でのフラバノール類の蓄積ならびにその構造の変化について分折を行ない,次に示すような結果を得た。i)スギおよびアカマツ内樹皮...
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本研究において, 筆者は航空写真を用いてスギ人工林の地位級区分図を作成した。その方法は, 次のとおりである。第1に, 対象地の航空写真濃度が2∿3段階に区分されたデジタルカラー写真により, 概...
和歌山研究林の林地面積(427ha)のうち約76%(323ha)が人工造林地となっている。その人工造林地の92%(298ha)が皆伐施業実験林であり、6%(18ha)が択伐複層林施業実験林(以下複層林...