鹿児島県徳之島カムィ窯の中世須恵器は,中国陶磁,九州西部産の石鍋とともに,南西諸島における貝塚時代からグスク時代への転換を具象するモノ資料として注目されてきた。小稿は,1984年度の調査資料について,型式分類とおおづかみな編年区分を提示し,ヤマト列島の東播(とうばん),常滑(とこなめ),珠洲(すず)の諸窯と並ぶ広域窯でありながら,中・小形壺を主産品とする器種組成の特質と,従来からいわれてきた,高麗陶器を主,中国陶磁を従とする技術・意匠を具体的に検討する。その上で,11世紀後半~12世紀前半の環東アジア世界における“人・モノ・技”の交流の実態とシステムの解明に向けた予察を試みる。カムィ焼は,甕・壺・鉢・埦の4器種よりなり17種31類に分類したが,多様な壺類は高麗の陶技を基調とし,波状文の加飾も高麗系で,窯構造は九州南部と共通するなど,朝鮮半島(高麗),南九州(日本),奄美諸島(琉球)を包括する広大な南の境界域で誕生した海洋性の濃厚な中世陶器である。しかも,琉球王朝の成立に先行する中世初期,琉球海900km圏に大流通したことは,南西諸島がヤマト列島の中世食器様式を生みだした物流のネットワークに連動しつつ,アジアの海洋国家の枠組みに組みこまれたことを物語っている。高麗から陶工を招寄したと考えられるカムイ窯の経営形態は,状況的に対宋・高麗貿易とかかわる港湾を掌握した薩摩南部の有力武士の主導下に,奄美諸島の按司(あじ)層と連係しつつ推進された,中世前期の“倭寇的世界”の所産と推定する。中世初期の日麗間の文物・技術の交流については,日宋関係が成熟するまでの限定的な動向とされてきたが,カムィ焼のほかに高麗系屋瓦や刻画文陶器にみられる陶芸史にとどまらず,鏡・梵鐘など金工分野での近年の研究成果...
application/pdf広島県福山市の草戸千軒町遺跡は、芦田川が瀬戸内海に注ぎ出る河口付近に成立した中世の港町である。出土資料の中に、物品名・数量・金額・商行為などを記した木簡があり、地方都市に...
ブナは山地帯(冷温帯)で,アオモリトドマツは亜高山帯(亜寒帯)で極相林を構成する代表的樹種である。両種の混生するブナ・アオモリトドマツ林の地理的分布域はあまり広くなく,また,その分布域内でも,この森林...
ブナは山地帯(冷温帯)で,アオモリトドマツは亜高山帯(亜寒帯)で極相林を構成する代表的樹種である。両種の混生するブナ・アオモリトドマツ林の地理的分布域はあまり広くなく,また,その分布域内でも,この森林...
application/pdf鹿児島県徳之島カムィ窯の中世須恵器は,中国陶磁,九州西部産の石鍋とともに,南西諸島における貝塚時代からグスク時代への転換を具象するモノ資料として注目されてきた。小稿は,1...
倭に須恵器が伝わったのはいつで,どこからか,またその須恵器はなぜ導入されたのか,土器生産を通して倭と朝鮮半島の交流を探ることを目的とした。構造窯を使った土器生産が伝わったのを,時期あるいは地域を考慮し...
近世陶磁器の萌芽期は1585年前後であり,その確立期は1598~1615年である。この時期,大きな影響を与えたのが,東南アジアの陶磁器である。それらは,首里城跡(1459年大火),中世大友城下町跡(1...
本研究は立地環境が異なる海域について,アラメ・カジメ群落の分布と構造を比較するため,1981年の夏季に,三重県熊野灘沿岸の紀伊長島,浜島および答志島の各海域を対象とし,帯状トランセクト法による茎長組成...
本稿は摂津・河内・大和など近畿中央部において弥生甕が成立する過程を明らかにしたものである。弥生甕とは弥生Ⅰ期の西日本各地に新たに出現する甕を指し,これまで主に板付式,遠賀川式,遠賀川系の甕とよばれてき...
中世における都市遺跡研究のひとつのテーマは、遺構と遺物によって再構成される遺跡の空間構造から、各時代における社会の仕組みとその変化過程を説明するところにある。これまで京都の考古学資料は、その量があまり...
アンデス文明形成期の後期から末期にかけての時期は、神殿の変容をはじめ、社会システムの大きな変化があったとされる。特に、後期には高い装飾性をもつ「黒色磨研土器群」がアンデス地域の広範囲に分布し、末期には...
中国民俗研究において、現地の住民意識に関するものは極めて少ない。本稿では、山東省栄成市鏌鎁島地区の谷雨節に対する考察を通じ、現地の住民意識を捉えていきたい。 研究方法は文献収集とフィールドワークを中心...
讃美歌412番「わがやまとの」は、1947年6月12日、昭和天皇の神戸女学院来院時に生徒たちが自然発生的に唱和したと伝えられるが、現行の讃美歌集に掲載されず、今の教会では歌われない。この歌は一体いつか...
本論文の目的は,第一に宮座研究推進の一環として宮座の類型論を試みること,第二に具体的な事例分析を通して,類型論を個別事例研究の関係において検証することにある。これまでの宮座の研究により,宮座の主要な構...
為了更加貼近王弼文本,做出較忠實的思想詮釋,我們需要時時反省自己進行文本詮釋時的可能預設。因此,本文從王弼形上學詮釋的當代成果出發,在許多我們或已習以為常的文本解讀方式中,藉由找出這些詮釋的可能預設,...
application/pdf本稿は、近世における神社の歴史的展開に関する通史的叙述の試みである。それは、兵農分離・検地・村切り・農業生産力の向上と商品経済の進展など中世的在り方の断絶面、領主による「...
application/pdf広島県福山市の草戸千軒町遺跡は、芦田川が瀬戸内海に注ぎ出る河口付近に成立した中世の港町である。出土資料の中に、物品名・数量・金額・商行為などを記した木簡があり、地方都市に...
ブナは山地帯(冷温帯)で,アオモリトドマツは亜高山帯(亜寒帯)で極相林を構成する代表的樹種である。両種の混生するブナ・アオモリトドマツ林の地理的分布域はあまり広くなく,また,その分布域内でも,この森林...
ブナは山地帯(冷温帯)で,アオモリトドマツは亜高山帯(亜寒帯)で極相林を構成する代表的樹種である。両種の混生するブナ・アオモリトドマツ林の地理的分布域はあまり広くなく,また,その分布域内でも,この森林...
application/pdf鹿児島県徳之島カムィ窯の中世須恵器は,中国陶磁,九州西部産の石鍋とともに,南西諸島における貝塚時代からグスク時代への転換を具象するモノ資料として注目されてきた。小稿は,1...
倭に須恵器が伝わったのはいつで,どこからか,またその須恵器はなぜ導入されたのか,土器生産を通して倭と朝鮮半島の交流を探ることを目的とした。構造窯を使った土器生産が伝わったのを,時期あるいは地域を考慮し...
近世陶磁器の萌芽期は1585年前後であり,その確立期は1598~1615年である。この時期,大きな影響を与えたのが,東南アジアの陶磁器である。それらは,首里城跡(1459年大火),中世大友城下町跡(1...
本研究は立地環境が異なる海域について,アラメ・カジメ群落の分布と構造を比較するため,1981年の夏季に,三重県熊野灘沿岸の紀伊長島,浜島および答志島の各海域を対象とし,帯状トランセクト法による茎長組成...
本稿は摂津・河内・大和など近畿中央部において弥生甕が成立する過程を明らかにしたものである。弥生甕とは弥生Ⅰ期の西日本各地に新たに出現する甕を指し,これまで主に板付式,遠賀川式,遠賀川系の甕とよばれてき...
中世における都市遺跡研究のひとつのテーマは、遺構と遺物によって再構成される遺跡の空間構造から、各時代における社会の仕組みとその変化過程を説明するところにある。これまで京都の考古学資料は、その量があまり...
アンデス文明形成期の後期から末期にかけての時期は、神殿の変容をはじめ、社会システムの大きな変化があったとされる。特に、後期には高い装飾性をもつ「黒色磨研土器群」がアンデス地域の広範囲に分布し、末期には...
中国民俗研究において、現地の住民意識に関するものは極めて少ない。本稿では、山東省栄成市鏌鎁島地区の谷雨節に対する考察を通じ、現地の住民意識を捉えていきたい。 研究方法は文献収集とフィールドワークを中心...
讃美歌412番「わがやまとの」は、1947年6月12日、昭和天皇の神戸女学院来院時に生徒たちが自然発生的に唱和したと伝えられるが、現行の讃美歌集に掲載されず、今の教会では歌われない。この歌は一体いつか...
本論文の目的は,第一に宮座研究推進の一環として宮座の類型論を試みること,第二に具体的な事例分析を通して,類型論を個別事例研究の関係において検証することにある。これまでの宮座の研究により,宮座の主要な構...
為了更加貼近王弼文本,做出較忠實的思想詮釋,我們需要時時反省自己進行文本詮釋時的可能預設。因此,本文從王弼形上學詮釋的當代成果出發,在許多我們或已習以為常的文本解讀方式中,藉由找出這些詮釋的可能預設,...
application/pdf本稿は、近世における神社の歴史的展開に関する通史的叙述の試みである。それは、兵農分離・検地・村切り・農業生産力の向上と商品経済の進展など中世的在り方の断絶面、領主による「...
application/pdf広島県福山市の草戸千軒町遺跡は、芦田川が瀬戸内海に注ぎ出る河口付近に成立した中世の港町である。出土資料の中に、物品名・数量・金額・商行為などを記した木簡があり、地方都市に...
ブナは山地帯(冷温帯)で,アオモリトドマツは亜高山帯(亜寒帯)で極相林を構成する代表的樹種である。両種の混生するブナ・アオモリトドマツ林の地理的分布域はあまり広くなく,また,その分布域内でも,この森林...
ブナは山地帯(冷温帯)で,アオモリトドマツは亜高山帯(亜寒帯)で極相林を構成する代表的樹種である。両種の混生するブナ・アオモリトドマツ林の地理的分布域はあまり広くなく,また,その分布域内でも,この森林...