讃美歌412番「わがやまとの」は、1947年6月12日、昭和天皇の神戸女学院来院時に生徒たちが自然発生的に唱和したと伝えられるが、現行の讃美歌集に掲載されず、今の教会では歌われない。この歌は一体いつから、いつまで讃美歌集に掲載され、どれほど広く歌われていたのか。讃美歌集の横断調査によって、この疑問に答えるのが本論の目的である。調査の対象は、柳澤健太郎編「国立国会図書館所蔵讃美歌目録(和書編)」『参考書誌研究』第71号(2009年11月)掲載303点の内、1947年以前に出版された106点と、手代木俊一監修『明治期讃美歌・聖歌集成』(大空社、1996~1997)全42巻で、それに神戸女学院大学図書館所蔵分を加えた。調査の結果、これらに収録された「わがやまとの」とその関連讃美歌46点を得て、「(表1)讃美歌『わがやまとの』とその関連讃美歌一覧」として整理した。この讃美歌の原詩は \u27Our native Land\u27 (John S. Dwight 1844)、先行の邦訳に永井えいこ訳「ひのもとなる」(1884)がある。松山高吉訳の歌詞「わがやまとの」の初出は『新撰讃美歌』(1888)、ジョージ・オルチン George Allchin 編曲(原曲はG.M.ギャレットと伝えられる)の旋律「Hinomoto」の初出は『新撰讃美歌』譜附改訂版(1890)で、約2年半のずれがあり、当初「わがやまとの」の歌詞は「ひのもとなる」の旋律(America)で歌われていたとの植村正久の証言がある。その後、歌詞「わがやまとの(原)」は1902年に松山自身によって改変されて「わがやまとの(改)」となり、オルチンの旋律と共に1910年以降の讃美歌集で宗派を超えて広く用いられた。この詞と曲は戦後の...
application/pdf東日本の弥生文化は西日本からの影響のもとに形成されるという観点が,これまでの研究の主流を占めてきた。しかし,東日本における弥生文化の形成は,西日本からの一方的な影響だけで...
我が国には、唐鈔本(作品が写本から版本へと形態が移行する以前、書写で流布していたテキスト)に由来する旧鈔本と呼ばれる写本資料が伝存している。金沢文庫旧蔵の『文選集注』や、『白氏文集』は、そのよく知られ...
陽明文庫蔵本の中には、禁裏における書写活動との関連が推定されるものがある。本稿では、貞享期におこなわれた霊元天皇による冷泉家本書写に付随しておこなわれた近衛基熈、家熈の私家集書写に考察を加え、近衛家の...
第39次および第40次日本南極地域観測隊夏期行動期間中(それぞれ1997年12月4日~12月13日及び, 1998年2月15日~月19日と1998年12月3日~12月20日及び1999年2月24日~3...
application/pdf本稿は、鎌倉中期における漢籍の京都から鎌倉への移入、御家人らへの伝授と相互書写による本の累積、そして地方への拡散のありかたを将軍家や御家人の人的ネットワークとその所領関係...
本研究は立地環境が異なる海域について,アラメ・カジメ群落の分布と構造を比較するため,1981年の夏季に,三重県熊野灘沿岸の紀伊長島,浜島および答志島の各海域を対象とし,帯状トランセクト法による茎長組成...
本稿の目的は、古琉球期に王権と不可分に生成された一次史料(金石文)の分析を軸として王権の支配理念を析出するとともに、それを手がかりとして、王権と「周縁」(周辺と辺縁)の諸島との関係性を明らかにすること...
本稿は、原爆によるアーカイブズヘの影響について、これまでの「壊滅的被害」という「常識」や「先入観」を再考し、広島におけるアーカイブズ被害の実態について考察したものである。本稿は次の方法によりその課題に...
第39次南極地域観測越冬隊(第39次越冬隊)は越冬隊長渋谷和雄ほか38名が昭和基地で越冬し, 第V期5カ年計画の2年次にあたる観測・設営活動を行った。98年5月12日の発電機停止による基地全停電, 9...
application/pdf本稿は、前近代の触穢と精進法のあり方を通じて、前近代の呪術・信仰が生業・技術や権力の動き・さらには民衆生活をどのように規制していたのかについて検討し、これまでの通説である...
16世紀から19世紀にわたり、西欧諸国に強大な封建制度が敷かれ、幾多の絶対王朝が君臨した。その中でオランダは16世紀に入り商人を中心に民主的政治を強め、市民が自治平等の立場で協力しあい、海面下を干拓し...
application/pdf本誌第一九〇集に掲載された宇田川武久氏の論文「ふたたび鉄炮伝来論―村井章介氏の批判に応える―」に対する反論を目的に、「鉄砲は倭寇が西日本各地に分散波状的に伝えた」とする宇...
application/pdf江戸を中心とした近代科学のはじまりとしての合理的思考の脈絡について,近年は前近代論としてさまざまなかたちで論じられている。加賀の絡繰師大野弁吉については,これまでその実像...
我が国の鉄道建設が具体化したのは,明治2年末の英国人;レイとの100万ポンドの借款契約とそれに基く建設計画である。この契約においては,外国人の雇用権,必要資材の購入権,組織の指揮命令権など悉くレイの手...
本稿はピアニスト小倉末子(1891~1944)の朝鮮への演奏旅行(1916年12月)について、当時朝鮮半島で発行されていた新聞各紙でどのような報道がなされていたのかを調査した結果を総括するものである。...
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