昆布のみ煮た場合, 昆布中のナトリウムとカリウムは時間経過に伴って減少した。豆のみ煮た場合, 大豆では90分, うずら豆, 金時豆では60分でカルシウムの含量の減少が見られた。豆の種類による昆布のミネラル含量への影響に顕著な差は見られなかったが, 昆布から溶出したミネラルは加熱に伴い軟化した豆に移行することがわかった。特に, ナトリウムで顕著であった。煮汁へのアミノ酸の溶出は, うずら豆, 金時豆に比べて大豆で抑えられた。昆布組織の硬さは, 加熱時間とともに表面も内部も軟化が進み, 特に大豆と一緒に煮ることで昆布内部の軟化が顕著であった。また, アルギン酸の溶出量は昆布内部の軟化が起こる時期に増加した。フィチン酸は昆布のカルシウムを溶出させ, サポニンは, 昆布の軟化を促進した。昆布の成分を有効に利用する場合, 豆の中でも大豆と一緒に煮ることでミネラル, アミノ酸, アルギン酸の可溶化と昆布組織の軟化をもたらすことを認めた。This study was subjected to examine the physical and chemical changes of kelp and beans in "Konbumame" cooking. "Konbumame" cooking is one of the transmission cooking in Japan. The sodium and potassium contents of kelp were reduced during boiling and calcium content of cooked beans (soybean, uzuramame, kintokimame) was also decrea...