天皇制を軸とする「国体」は戦前には国民的同一性を担保していたが, 敗戦はその統合力を奪い同一性の危機が現出した.一群の知識人は普遍的原理にたつ新国民精神の創造を追求したが, 少数派に止まった.50年代以後の日本は, 安全保障を日米安保にゆだねつつ経済成長を優先した.しかし冷戦の終結と湾岸戦争の勃発はその見直しを迫り, 55年体制の再編と「国際貢献」や改憲の必要が問われた.同時期, 経済のグローバル化を背景に中国の改革開放が本格化し, 韓国の民主化が進んだ.それは東アジア三国の交流の密接化と, 他面での排他的傾向の増大をもたらした.また国民の加害責任を問う論調の高まりは, 日本近代史の全面肯定をめざす新史観を生んだ.さらに戦後の都市化と大衆社会化, とくに80年代以後のバブル経済とその崩壊を背景として, 家族や企業は社会的紐帯としての力を失い, 個人の原子化と自己同一性の危機が広まった.本稿は現代日本の「ナショナリズム」を, 上記のような諸要因の交錯の中で捉えようとするものである.In prewar Japan national identity had been secured with ""national polity"" centered on the Emperor System, but its charm was lost in 1945. In post-war periods, efforts have been made to establish new national spirit based on universal principles exploiting intellectual heritage. Meanwhile Japan had pur...
本稿は、近代中国における知識人・メディア・ナショナリズムの三者の相互関係を、鄒韜奮及び生活書店という限定された歴史事象を一つの事例として参照しながら、理論的枠組みから再考しようとするものである。「報人...
《里程碑》和《无花果》为回忆与记录日据时期台湾知识者生存挣扎及精神困惑的有代表性的自传体文本,均涉及殖民社会及战争状态下的民族冲突及国家认同问题,《无花果》并将这一问题导致的困惑延续到战后初期.两部文...
筆者は2008年度から共通教育科目の留学生対象の講義科目である「日本事情1・2」を担当することになった。一般に「事情」というタイトルを冠する科目は,体験学習や伝統文化の紹介を中心に据えた内容であったり...
90年代前半には, それまでの「社会科学」像を支えていた認識枠組みそのものを問い直す動きが活発化した.本稿は, このような動向を, 1993年から94年にかけて刊行された『岩波講座 社会科学の方法』の...
在两岸关系和平发展的过程中,当代“台湾民族主义“是一个难以回避的问题。本着“是什么“、“为什么“、“怎么办“这样一种认知事物的基本逻辑,文章分析了当代“台湾民族主义“的建构工具、性质与特征,并探讨了当...
本稿は,戦後直後の丸山眞男のナショナリズム観--および市民社会論--を考察するものである。結論は以下の通り。第1に,丸山のナショナリズム観は,各民族に,平等に独立と自由を尊重しあう権利を承認する「純粋...
本論文は,教科書を通して日本とインドネシアが,どのようなナショナリズムを育ててきたのか,また現在,育てようとしているのかを分析した。第二次世界大戦以前の日本のナショナリズムの大きな力は,国家神道と呼ば...
社会主义思想在明治思想界中可谓独树一帜,首先它作为反体制思想完全游离于日本近代国家统治机构的框架之外,是明治时代为数不多的没有被统治阶级意识形态所同化的思想潮流,因其与当时现行统治体制之间长期持续的紧...
本稿の目的は,西洋諸国がアジアに迫る19世紀後半の日本を生きた福沢諭吉(1835-1901)が前期諸著作,とりわけ『学問のすすめ』において示した思想構造を,1)「未開-野蛮-半開-文明」という文明史観...
publisher奈良本稿は、明治における、日本の国民国家形成を事例とする、著者の一連の研究1)に位置付けられるものである。ただし、上記は何れも、近世から近代への移行を、全体社会の解体と再編の過程と捉...
戰前日本思想界從時間性的近代,退向空間性的亞洲,結果形成了獨佔亞洲的軍國主義。戰後反省起來,同時有左派對侵略的懺悔,也有右派回歸原理性的近代精神追求;前者突破軍國主義的亞洲空間,把近代性的動能重新讀進...
P(論文)本稿では、レギュラシオン理論を参照しつつ、先進諸国の一般的状況と比較しながら、日本におけるポスト工業社会の移行とその特質を考察した。その結果は以下の3点に要約できる。第1に、日本でも先進諸国...
本論文は先行研究を踏まえ,日本自身における原因として,ナショナリズムと戦争認識の関連を提示し,哲学によって戦争認識と関連思想の構成と条件を指摘する。結論を先にいうと,戦中から戦後に発生した,「精神が物...
中江兆民は1870 年代以降『一年有半』公刊まで,民権論を一貫して堅持した。他方,この時期に中江が対外関係論において「小国主義」から亜細亜雄張の国権拡張論へと「転換」を遂げたのも,紛れのない事実である...
以协会、出版物等媒介为依托形成的战后日本知识共同体是一种社会自我反思的机制,其作用于社会的方式不必再通过体制这一中介;战后日本知识共同体的价值取向与战后日本的经济增长和社会转型有内在的关联。日本知识共...
本稿は、近代中国における知識人・メディア・ナショナリズムの三者の相互関係を、鄒韜奮及び生活書店という限定された歴史事象を一つの事例として参照しながら、理論的枠組みから再考しようとするものである。「報人...
《里程碑》和《无花果》为回忆与记录日据时期台湾知识者生存挣扎及精神困惑的有代表性的自传体文本,均涉及殖民社会及战争状态下的民族冲突及国家认同问题,《无花果》并将这一问题导致的困惑延续到战后初期.两部文...
筆者は2008年度から共通教育科目の留学生対象の講義科目である「日本事情1・2」を担当することになった。一般に「事情」というタイトルを冠する科目は,体験学習や伝統文化の紹介を中心に据えた内容であったり...
90年代前半には, それまでの「社会科学」像を支えていた認識枠組みそのものを問い直す動きが活発化した.本稿は, このような動向を, 1993年から94年にかけて刊行された『岩波講座 社会科学の方法』の...
在两岸关系和平发展的过程中,当代“台湾民族主义“是一个难以回避的问题。本着“是什么“、“为什么“、“怎么办“这样一种认知事物的基本逻辑,文章分析了当代“台湾民族主义“的建构工具、性质与特征,并探讨了当...
本稿は,戦後直後の丸山眞男のナショナリズム観--および市民社会論--を考察するものである。結論は以下の通り。第1に,丸山のナショナリズム観は,各民族に,平等に独立と自由を尊重しあう権利を承認する「純粋...
本論文は,教科書を通して日本とインドネシアが,どのようなナショナリズムを育ててきたのか,また現在,育てようとしているのかを分析した。第二次世界大戦以前の日本のナショナリズムの大きな力は,国家神道と呼ば...
社会主义思想在明治思想界中可谓独树一帜,首先它作为反体制思想完全游离于日本近代国家统治机构的框架之外,是明治时代为数不多的没有被统治阶级意识形态所同化的思想潮流,因其与当时现行统治体制之间长期持续的紧...
本稿の目的は,西洋諸国がアジアに迫る19世紀後半の日本を生きた福沢諭吉(1835-1901)が前期諸著作,とりわけ『学問のすすめ』において示した思想構造を,1)「未開-野蛮-半開-文明」という文明史観...
publisher奈良本稿は、明治における、日本の国民国家形成を事例とする、著者の一連の研究1)に位置付けられるものである。ただし、上記は何れも、近世から近代への移行を、全体社会の解体と再編の過程と捉...
戰前日本思想界從時間性的近代,退向空間性的亞洲,結果形成了獨佔亞洲的軍國主義。戰後反省起來,同時有左派對侵略的懺悔,也有右派回歸原理性的近代精神追求;前者突破軍國主義的亞洲空間,把近代性的動能重新讀進...
P(論文)本稿では、レギュラシオン理論を参照しつつ、先進諸国の一般的状況と比較しながら、日本におけるポスト工業社会の移行とその特質を考察した。その結果は以下の3点に要約できる。第1に、日本でも先進諸国...
本論文は先行研究を踏まえ,日本自身における原因として,ナショナリズムと戦争認識の関連を提示し,哲学によって戦争認識と関連思想の構成と条件を指摘する。結論を先にいうと,戦中から戦後に発生した,「精神が物...
中江兆民は1870 年代以降『一年有半』公刊まで,民権論を一貫して堅持した。他方,この時期に中江が対外関係論において「小国主義」から亜細亜雄張の国権拡張論へと「転換」を遂げたのも,紛れのない事実である...
以协会、出版物等媒介为依托形成的战后日本知识共同体是一种社会自我反思的机制,其作用于社会的方式不必再通过体制这一中介;战后日本知识共同体的价值取向与战后日本的经济增长和社会转型有内在的关联。日本知识共...
本稿は、近代中国における知識人・メディア・ナショナリズムの三者の相互関係を、鄒韜奮及び生活書店という限定された歴史事象を一つの事例として参照しながら、理論的枠組みから再考しようとするものである。「報人...
《里程碑》和《无花果》为回忆与记录日据时期台湾知识者生存挣扎及精神困惑的有代表性的自传体文本,均涉及殖民社会及战争状态下的民族冲突及国家认同问题,《无花果》并将这一问题导致的困惑延续到战后初期.两部文...
筆者は2008年度から共通教育科目の留学生対象の講義科目である「日本事情1・2」を担当することになった。一般に「事情」というタイトルを冠する科目は,体験学習や伝統文化の紹介を中心に据えた内容であったり...