(1)本実験は岡山大学農学部圃場において,普通栽培した甜菜について,昭和35年8月15日を移植期として同7月15日播の株を大苗(草丈約30cm,本葉数12~14枚,根長12~13cmに切断)とし,7月21日播の株を小苗(草丈約15cm,本葉数4~6枚,根長6~7cmに切断)として移植栽培試験を行つた.(2)本圃における元肥施用の有無は小苗にとつてはその活着にきわめて密接な関係を生じ,元肥施用後に移植すると活着障害をおこして枯死株を続出するが,大苗では元肥施用の有無に無関係に活着する.(3)移植当時の切わら被覆は本試験の範囲ではその活着に見るべき差異を生じなかつた.(4)大苗区は小苗区より収穫根重が大きい傾向がみとめられる.(5)移植栽培の収穫期における肥大根体の長さは,用いた苗の直根の長さによつて決定せられ,直根の長い苗よりは長い根体が得られる.したがつて長い無傷の直根を有する苗を移植することが,移植栽培成功の第一の鍵となる.この状態の幼若苗を得る手段としてのペーパーポット法は合理的である.(6)移植栽培にあたつて生ずる太い分岐根は苗令と密接な関係が察知せられ,幼令苗の直根切断がその原因となるようである.この苗令は本実験では4~6葉またはそれ以下の苗と推定できるが,これについては別途検討中である.(7)移植区と直播区との根体の比較について,地上へ抽出する冠頸部にも顕著な差異が認められ,移植株において地上抽出部が著しく大きい.たゞしこの抽出現象は秋播栽培のものでは春季になつてもみられないので,秋播のものには当てはまらない
筆者等は水稲朝日に就いて穂孕期のものに潮風処理を行い,その塩分濃度が水稲の生育,特に子実の発育に及ぼす影響を調査し,更にその被害を軽減する方法に就いて次の結果を得た. (1)試験区は人工風洞内で風速1...
ブドウ,巨峰の強勢な新梢でははげしい花振い(開花期後の落果過多)が起きやすい. その結実を向上させるために,新梢の強い摘心(満開8日前)及びB-9散布(同14日前,2500ppm)を行い,小花の発育,...
ブドウ,Muscat of Alexandriaの2期作栽培において,2期作目の花穂は1期作目にくらべて発育が著しく劣るが,これは2期作目の発芽から開花までが夏期にあたるため,この時期の気温が高すぎる...
(1)本実験は岡山大学農学部圃場において,普通栽培した甜菜について,昭和35年8月15日を移植期として同7月15日播の株を大苗(草丈約30cm,本葉数12~14枚,根長12~13cmに切断)とし,7月...
(1)本実験は甜菜の移植にあたり分岐根,いわゆる"たこ足"と称する太い分岐根の発生と苗令との関係を調査するために,特別の根箱にて苗を養成し,一定の苗令に達した時期に根を切断して分岐根の発生状況を調査し...
(1)本試験は縦30cm,横60cm,深さ30cmの根箱に篩別土壌65kgを填充し,導入2号を密植区として10株,疎植区として4株仕立とし,昭和36年2月24日播種し,4月中旬以降7月下旬まで9回にわ...
7月2日植えつけのサツマイモについて,飼料的利用の角度から,ツルとイモの収量を9月28日から11月25日の間6回収穫してその成分と収量を調査するとともに,ツルのサイレージをそれぞれの収穫の時期につくり...
ブドウ樹の炭水化物及び窒素の栄養に及ぼす地温の影響を明らかにするために,12月から加温した6年生の‘マスカット・オブ・アレキサンドリア’(H.F.台)について地温を13,20,27℃に調節した区及び加...
最近,トマトの養液栽培においても地下部病害の発生が見られるようになって来た.これを回避する方法の一つは土栽培と同様に病害抵抗性台木に接ぎ木することである.本研究は台木KNVF-R3とLS-89に接ぎ木...
(1)昭和31年5月は小麦の開花期(5月4~6日)より成熟期にかけて降雨,曇天多く,赤かび病の大発生を招いた.しかしその発病は初期の降雨に当つても発病は見られず,数回の降雨を経て5月20日以降に広く発...
P(論文)"甘しょは,日本をはじめ諸外国において食糧不足時代の救荒作物として人びとに貢献してきた.食糧問題が重要な課題となっている発展途上国では,甘しょはデンプン・繊維・ミネラルおよびビタミンなどを豊...
ガラス室栽培のブドウ,Muscat of Alexandriaの二期作栽培において,9月上旬に開花した二期作目の果房および果粒の大きさは,一期作目より著しく劣った. そこで,開花期の高温が結実性と果粒...
‘ピオーネ’の結実不良の原因である胚のうの発育不完全と雌ずい中での花粉管の伸長停止がどのような栄養やホルモンの過不足によるかを知るために,種々の組成の培地で花蕾を培養し,その影響を結実の良い‘マスカッ...
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