江戸時代を通じ溝口家は新潟新発田を中心とした下越地方を治めた。歴代藩主は文芸や茶の湯に親しんだため、多くの道具を所蔵した。それらの道具の大半は明治三七年の売立およびそれ以前の個人取引で流出した。溝口家の売立目録は確認されていない。調査により松山喜太郎(一八三六─一九一六)による「つれづれの友」を息子・米太郎(一八七〇─一九四二)が写した写本の存在を確認した。「つれづれの友」には溝口家の売立に関する記述があり、この点から当時の周縁を明らかにする。本稿では筆者のこれまでの調査から美術品の移動とそれに関係する人物の関係、溝口家の当時の家政状況などを明らかにした。調査により溝口家の道具流出は当時の当主であった溝口直正の意向と次女・久美子の輿入れも関係していることが判明した。明治期の溝口家のコレクションの大半が流出する点を明らかにすることができれば近世大名家の道具流出の実態の一例を溝口家においてみることができるものと考える。In the Edo period, the Mizoguchi House governed the Shibata-Niigata district. In Meiji 37, items from the Mizoguchi House were sold off. However, very few records from those days remain. A writer discovered Tsurezure-no-tomo, which is a document articling the sale of items in the Meiji Era. Tsurezure-no-tomo was written by Ginsho-an, K...
publisher奈良記紀万葉等の最古の文献に遺る、漢語およびごく一部の半島出自と見られる語以外の言葉は、総じて一般にヤマトコトバ(和語)と呼ばれている。それらに、平安初期のかな資料等も含めて、判る限...
本稿は、学習院大学が所蔵する高松松平家旧蔵書についての調査報告である。まず、学習院大学図書館所蔵図書のなかから、蔵書印などを手がかりにして34 部2, 905 冊を特定し、その目録を作成した。あわせて...
明治期の彫金師、海野勝珉が制作した宮内庁三の丸尚蔵館が収蔵する「蘭陵王置物」と「太平楽置物」を平成17年8月11日、三の丸尚蔵館において次のような研究者が調査を行った。鳥田宗吾は、象嵌技法を中心とした...
『人文(十三号)』では、溝口家が明治三十七年に行った売立と、高橋箒庵や原三渓との個人取引を明らかにした。しかしながら三渓が所蔵した作品のうち溝口家伝来とする雪村周継筆龍虎図屏風、啓書記筆李白観瀑図につ...
Publisher奈良" 本稿では現在個人所蔵になる法隆寺および正倉院宝物に関わる約六一点に及ぶ図絵・拓本類を紹介し、若干の考察を試みた。まず本資料の概要を述べ、資料中に名前が頻出する歴史家として著名...
芹沢銈介によって収集され、現在静岡市立芹沢銈介美術館が所蔵する「阿弥陀三尊来迎図」は、画面の右半分に雲に乗って飛来する仏菩薩を、左半分に滝や洞窟といった自然の行場と点在する堂舎、およびそれらを巡る6人...
山形県立博物館の分館である教育資料館には、近世江戸時代の文献資料が多数保存されている。継続的に行ってきた北東北地域の文献資料の研究調査を背景にして、本稿では『改正絵入南都名所記』について紹介する。現在...
山形県立博物館の教育資料館に所蔵されている文献資料について調査を行い、特に近世期江戸時代に作成された往来物資料の所蔵状況について検討考察した。その結果、確認できた所蔵資料数は109本を数え、写本も加え...
旧仙台藩領を例として,明治前期における集落の規模,数,機能の相互関係に及ぼす近世の影響について考察した。順位規模曲線によれば旧城下町仙台の優位性はうかがわれるが,地方知行制が行われていたため小城下町的...
山形における近世江戸時代の書籍の流通状況について、往来物資料の出版地域を通して考察検討した。往来物は、寺子屋などで手習いのために使用された教科書の類の総称であるが、近世江戸時代には様々な種類のものが出...
「模」正倉院展は本学所蔵の正倉院宝物模造「紅牙擬鐘尺」 「漆胡瓶」 「密陀絵盆」の三点を中心とした展示で、本学教育資料館の活用を目的に、伝統文化・文化財教育系の大学院生が主体となって平成19年7月26...
個人情報保護のため削除部分あり元老は慣例として形成され、後継首相推薦などの重要な国務について天皇の諮問を受ける役目を果たした。本稿は元老制度に関し、宮中関係者の手になる「徳大寺実則日記」などの史料を初...
publisher奈良本稿は、三大寺家旧蔵「高野大師行状絵」について、先に発表した二編の論考の続編である。前稿では、三大寺家旧蔵本および本来はこれと一具の絵巻であったボストン美術館本を一括してA本と称...
新潟県の長岡市は戦時中の空襲火災により、長岡駅近くの中心市街地とその周辺は、全滅に近い被害を受けたた め、古い文献資料は残存していないと推測されたが、今回の調査で資料保存の一端を明らかにすることがで...
特集 : 山本明コレクション福家崇洋, 上田学 編Special Issue: the Yamamoto Akira Collection本稿では人文研が2016年に受け入れた山本明コレクションについ...
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