publisher奈良『大和物語』(為家本)一三七段の本文は次のようである。志賀の山越えのみちに、いはえといふ所に、故兵部卿の宮、家をいとをかしうつくりたまうて、時々おはしましけり。いとしのびておはしまして、志賀にまうつる女どもを見たまふ時もありけり。おほかたもいとおもしろう、家もいとをかしうなむありける。としこ、志賀にまうでけるついでに、この家にきて、めぐりつつ見て、あはれがりめでなどして、かきつけたりける、かりにのみくる君まつとふりいでつつなくしが山は秋ぞ悲しきとなむ書きつけていにける。以下、「志賀の山越え」の「いはえ」について考察したいと思うが、まず志賀の山越えの道順を明らかにしておく必要がある
publisher奈良大和国の吏務、つまり知行権が承保二年(一〇七五)に興福寺に付けられたとある興福寺側の記録をめぐって研究が進められているが、本稿では何故に大和国の知行権が興福寺に付けられることにな...
本稿は、鹿児島県指宿市山川において、石敢當に関する現地調査を2度にわたって行い、その分布状況や特徴を明らかとしたものである。石敢當とは、中国起原の魔除けの石で、T字路の突き当たりやL字路の突き当たり、...
publisher奈良筆者は先に奈良絵本の新たな一例として富美文庫所蔵の「ふしみときは」(以下、富美文庫本と称する)を紹介し、その藤園堂本とほぼ同じであること、一方、挿絵は西尾市岩瀬文庫所蔵の奈良絵本...
本稿は「紀貫之論」の一環として書かれている。貫之という歌人には、単に三一文字の歌詠みというだけではおさまりきれない何かがあり、まただからこそ『古今和歌集』仮名序や『土佐日記』という仮名日記の執筆をも試...
publisher奈良本稿は主に、最終的な目的を達成するための前提作業を行う。その中心は、大和における須恵器生産の研究史の整理であり、続いて須恵器窯の集成を行う。そして、所属時期や内容について整理し、...
埼玉県越谷市「イギリス」というカタカナ語は日本で作られて翻訳語として用いられてきたが、それに正確にあてはまる英語の語彙はなく、日本がその遠来の他者と出会ってからその対象をどのように理解してきたかを探る...
publisher奈良記紀万葉等の最古の文献に遺る、漢語およびごく一部の半島出自と見られる語以外の言葉は、総じて一般にヤマトコトバ(和語)と呼ばれている。それらに、平安初期のかな資料等も含めて、判る限...
山形における近世江戸時代の書籍の流通状況について、往来物資料の出版地域を通して考察検討した。往来物は、寺子屋などで手習いのために使用された教科書の類の総称であるが、近世江戸時代には様々な種類のものが出...
Publisher奈良" 「住吉物語」は、「落窪物語」同様に典型的な継子物語である。現存作品としては奈良絵本に多く見られ、本稿で紹介するのは巻子だが奈良絵本に分類される。 本稿では個人所蔵の奈良絵本...
publisher奈良本稿は私の前稿(山辺郡の中世史概説、『奈良県の地名』、『日本歴史地名大系』30所収、平凡社刊)への検討であるが、一面これまでの東山内についての評価に対するものでもある。南北朝時代...
『伊勢物語』の主人公とされる在原業平は各地に様々な伝説を残している。『伊勢物語』を基に、謡曲や古註釈の解釈、地名の由来などを含み、その土地に根差している。東北から九州まで広い範囲を舞台にした『伊勢物語...
本歌取りを得意としていた藤原定家は、本歌を巧みに想起させるように本歌取りの歌を創作している。一方で本歌との違いを明かにし本歌取りの歌と本歌とが別の歌であることをも示している。それにより、読み手は本歌と...
〈絵語り〉は、「絵を表現して伝達する、絵を説明して伝達するという二義を一挙に包合する」タームとして徳田和夫によって提案されたものだが、ここではその二様の営みを、『信貴山縁起』とその同話『古本説話集』6...
publisher奈良平成4年度、5年度の文学部プロジェクト研究において、筆者は奈良、大和を舞台とした講談資料を調査収集してきた。この作業の最終的な目標は、それらの作品に見られる庶民の視点での大和像を...
publisher奈良島津家本『太平記』は、江戸前期の『参考太平記』で異本校合の対象となった写本で、また巻一を中心とした特異な詞章が注目され『太平記抜書』の類も作成された。が以後、長く所在不明でその全...
publisher奈良大和国の吏務、つまり知行権が承保二年(一〇七五)に興福寺に付けられたとある興福寺側の記録をめぐって研究が進められているが、本稿では何故に大和国の知行権が興福寺に付けられることにな...
本稿は、鹿児島県指宿市山川において、石敢當に関する現地調査を2度にわたって行い、その分布状況や特徴を明らかとしたものである。石敢當とは、中国起原の魔除けの石で、T字路の突き当たりやL字路の突き当たり、...
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publisher奈良本稿は主に、最終的な目的を達成するための前提作業を行う。その中心は、大和における須恵器生産の研究史の整理であり、続いて須恵器窯の集成を行う。そして、所属時期や内容について整理し、...
埼玉県越谷市「イギリス」というカタカナ語は日本で作られて翻訳語として用いられてきたが、それに正確にあてはまる英語の語彙はなく、日本がその遠来の他者と出会ってからその対象をどのように理解してきたかを探る...
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