スギ材が繊維軸方向に圧縮荷重を受けたとき, 早・晩材や放射組織が切線断面のSlip planeにおよぼす影響を検討した。圧縮破壊した材は早材部, 移行材部, 晩材部の全ての材部にほぼ同数のSlip planeを生じるが, 放射組織に接する仮道管壁には集中的にSlip planeを生じる。放射組織の高さ方向のSlip plane分布状態はRay marginに最も高密度であり, 晩材部は中央部に向かって指数関数的に減少するが, 全材部が必ずしも指数関数的に減少しない。Slip plane数はひずみ量と共に増加するが, Ray margin付近には特に多数発生する。ひずみ量が小さい場合に, 放射組織に接する仮道管壁のSlip planeは他の仮道管壁よりも多いが, ひずみが破壊ひずみ以上に著しく大きくなると, 放射断面では放射組織に接しない仮道管壁のSlip planeが多くなる。放射断面と切線断面とでは, Slip planeを生じる仮道管の位置が異なり, ひずみ吸収の機構に差異が認められた。Influence of early and late wood and ray on the slip planes in radial tracheid walls of SUGI-wood (Cryptomeria japonica), which was subjected to longitudinal compression, was studied by polarizing microscope. The number of slip planes were much the same number in wood within one growth increment o...
一次壁形成中の新生木部細胞を用いて, 一次壁のセルロースミクロフィブリルの構造をシャドウイング法, 負染色法, 回折コントラスト法ならびに電子線回折法によりTEM観察した。形成段階にある一次壁は, ア...
同一個体の樹高部位(1m、11m)が異なる46年生スギ材円板を対象に、年輪内半径方向に配列する細胞径と壁厚の統計変動についての樹高間相関を検討した。得られた結果は次の通りである。 1)平均細胞径・細胞...
樹冠の生長と木部形成の間には密接な関係があり, 樹幹での木部形成を理解するためには, シュートの生長と発達について知る必要がある。ここでは, 沖縄本島に生育しているリュウキュウマツを対象に, シュート...
繊維軸方向に圧縮荷重を受けた木材の仮道管壁のSlip planeを観察し, 次の結果を得た。1.Slip planeは単壁型と両壁型があり, 単壁型は3型式, 両壁型は2型式ある。2.早材部仮道管壁に...
静的な単一の曲げ荷重と、くり返し曲げ荷重を受けた木材はりについて、1)荷重を受けているときに生じる木材の細胞壁の変形、2)荷重が取り除かれたあとの細胞壁の変形の回復状態について、走査電子顕微鏡による観...
仮道管の内腔に認められる仮道管壁の変位線は生長輪内の材部による差異はあまり認められないが, 断面による差異が認められた。切線断面の変位線では, 傾斜角は90°, 長さの類型はa型が最も多いが, その他...
本報は、針葉樹材の見かけの年輪幅から年輪内半径方向に配列する細胞配列パターンの推計化を図るものである。針葉樹材のマツ科6属13種、ヒノキ科5属13種、スギ科4属4種の樹種について、当研究室保管の木材標...
1) The electron micrographs of Hinoki (Chamaecyparis obtusa S. et Z.) and Ezomatsu ( Picea jezoensis...
小型木材試験片の膨潤乾縮量をストレインゲージで計測し,測定の条件を検討した。試験片の調湿にかなりの時間を要するが,ストレインゲージによる測定は自動的に実施することが可能であり,かつ調湿した雰囲気の中で...
本実験は, 本邦産のヒノキおよびブナ材を用いて乾燥ひずみの変移や大きさをslice methodで測定し, あわせて乾燥応力と木材の物理的, 機械的諸性質との関連性を検討したもので, 主な結果は次のと...
これから木材に関わりを持とうとする人たちや木材の樹種識別に関心のある人たちにとって木材の組織構造に関する知識は重要である。そこで第一報で報告したシェルを用いて木材組織学用CAIコースウェアを開発した。...
東京大学農学部附属千葉演習林牛蒡沢産の86年生のスギの材質試験を行った。結果の概要を以下に示す。1)各物性値の半径方向の変動(髄→樹皮方向)は,多くの場合,以下のa)のような傾向を示した。一部はb)の...
沖縄のような亜熱帯のスギの材質を明らかにするためには温度の影響を調べる必要がある。このため温度と海抜高が密接な関係にあることから, 熱帯から温帯への垂直的森林分布に恵まれた台湾阿里山地域の海抜高の異な...
環孔材4種, 散孔材4種の横断面切片で, 画像解析装置を用いて繊維横断面の内こう寸法, 壁厚, 細胞壁率の年輪内変動および内こうフェレ径の頻度分布を検討した。内こうフェレ径では, 環孔材で孔圏から孔圏...
木材の膨潤乾縮に関する報告は多いが, 木材の主軸方向の膨潤乾縮に関する報告は比較的少ない。しかし, 主軸方向の膨潤乾縮も他の軸方向の膨潤乾縮と関連させて総合的に理解することが必要であろう。広葉樹散孔材...
一次壁形成中の新生木部細胞を用いて, 一次壁のセルロースミクロフィブリルの構造をシャドウイング法, 負染色法, 回折コントラスト法ならびに電子線回折法によりTEM観察した。形成段階にある一次壁は, ア...
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同一個体の樹高部位(1m、11m)が異なる46年生スギ材円板を対象に、年輪内半径方向に配列する細胞径と壁厚の統計変動についての樹高間相関を検討した。得られた結果は次の通りである。 1)平均細胞径・細胞...
樹冠の生長と木部形成の間には密接な関係があり, 樹幹での木部形成を理解するためには, シュートの生長と発達について知る必要がある。ここでは, 沖縄本島に生育しているリュウキュウマツを対象に, シュート...