外国人学習者の日本留学の動機づけとして「日本文化を学習する」というものが多い。筆者が考える外国人学習者にとっての「日本の文化学習」というのは、固定化された「日本の文化」の知識をそのまま受け取るのではなく、自らの目で日本を見つめることによって、自らの「日本の文化」を発見することではないかと考えている。本稿では、筆者が同志社大学日本語・日本文化教育センターにおいて担当している初級・初中級レベルの学習者対象の「日本の文化A(日本文化の諸相)」の授業で提出された期末レポートをもとに、授業を受けた外国人学習者はどのようなものを得られたと考えているかを明らかにした。この授業は、(1)講義、(2)与えられたテーマについての話し合い、(3)希望者による各回のテーマについての発表、という3つの授業活動を組み合わせて行なった。学習者の期末レポートを読むと、「日本の文化」の授業を受けることによって自らの視点や認識が変わったことを楽しんでいる者、日本での生活に役立てている者、日本文化という異文化を知った上で自国のあるべき姿を展望している者、多様な国の学習者との話し合いを通じて異文化相互理解が図れたと考えている者、さらに専門性を追求して学問を続けようとする者の姿が見られ、さまざまな成果があったことが窺えた。「日本の文化」の授業を受けている学習者は、日本での日常生活の中で、日本社会に積極的に関わり、自らの「日本の文化」を発見したと言えるのではないかと考える。実践報告(Practice Report
グローバル化や少子高齢化による社会変動に対応する教員養成課程の変革要請があるなか, 二つの実践研究を取り上げた.一つは,大学研究者による実践研究である.福井大学では,従来 の教育学や教育心理学は学級崩...
本研究は、英語授業において学習者自身が学習する教材を選択することができる授業科目(コース)の構築と評価に関するアクション・リサーチの1つである。この授業科目は1学期間かけて徐々に構築される。学習者は、...
パーソナルコンピュータ(以下、パソコンと略す)による聴覚学習の効果を検討することを目的として、ろう学校幼稚部2年に在籍している6名(人工内耳装用児5名・補聴器装用児1名)を対象とした。裸耳聴力、補聴閾...
近年、在留外国人数が大幅に増加し、日本語教育の必要性が大きく叫ばれるなか、十文字学園女子大学は2020年度に日本語教員養成課程を開設した。本稿は、本課程のなかでも特に日本語教育技術の養成に主眼をおいた...
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資質・能力型教育に転換した新学習指導要領では、「『社会に開かれた教育課程』の実現」「持続可能な社会の創り手」(「総則」)の理念を受け、「各教科等を学ぶ意義の明確化」が改めて重視され、各教科等の「学びの...
小学校では2020年度から新しい学習指導要領が施行される。新しい教科として外国語が加わるが,その評価の仕方について戸惑っている小学校教員は多いように思われる。そういった教員の一助となるよう,学習指導要...
今日、特殊学級で学ぶ子どもたちの、自立や社会参加の基礎となる「豊かに生きる力」をどのように育んで行くかが求められている。交流教育は、特殊学級での活動では実現が難しい大集団での協同的な活動の経験によって...
わが国の高等教育機関は,戦前に種別化され,機能分化していたが,戦後の新制大学の設置によって制度的に画一化された。しかし,前身校に由来する予算や教員数に実態としての格差があり,大学院の設置はかなり限定さ...
学校現場では、いじめや不登校、友達関係がつくれないなど、自分の身体性と学校空間との間に齟齬を来すような様々な臨床課題が後を絶たないでいる。この間の奈良教育大学附属中学校の「学校の森」(以下「裏山」と呼...
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筆者は、企業がブランド価値を伝えるには確固たる企業理念が必要との説をたて、ブランドの歴史的変遷を見る。ブランドの歴史は古期スカンジナビアの brander が起源である。その後、19世紀の産業革命によ...
日本の教育現場では外国にルーツを持つ児童生徒の教育が課題となっている。特に学習や学校生活を下支えするのがこれらの子どもたちの日本語指導である。よって、教職をめざす学生には、日本語教育に関する資質・能力...
本報は、教職科目の「教職指導」と「学校教育実践研究」の指導内容に工夫・改善を図ることが、教師を希望する学生にどのような効果があるのかについて報告することが目的である。最初に、「教職指導」においては、教...
2020年から完全実施される新学習指導要領では、新しい時代を生きる子供たちに必要な力が三つの柱として整理されている(文部科学省, 2019)。すべての教科で、「何のために学ぶのか」ということを意識しな...
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