Probleme um den Umfang der Nacherfüllung im deutschen Kaufrecht

売買契約において売主が過失なく瑕疵ある目的物を給付した場合、ドイツでは追完請求の一方法として買主に代物給付請求権が与えられるが(BGB437条)、このとき、買主が当初引渡しを受けた瑕疵ある物を撤去したり、新たに代物給付された物を取り付ける義務をいずれの当事者が引き受けるかが問題となる。本稿では、この追完の範囲をめぐるドイツの議論を紹介する。まず、第二章第一節で代物給付された目的物の「取付け義務」に関する問題を扱う。次に、第二章第二節では瑕疵ある物の「撤去義務」に関する問題を扱う。そして、第三章において、「取付け義務」の問題を扱った近時の連邦通常裁判所の判決(BGHZ 177, 224. = NJW 2008, 2837.)を分析し、第四章において、「撤去義務」の問題を扱った近時の連邦通常裁判所の決定の事案(BGH, NJW 2009, 1660.)を紹介する。最後に、以上の判例および学説の議論を総括する(第五章)。研究ノート(Note