金融政策のバランスシートチャネル理論によれば,金融引き締めは企業の正味資産を減少させるので,引締め期には投資が正味資産の多寡に縛られる度合いが強まる.本稿では,(1)各年における企業の正味資産と投資率の間のクロスセクションの関係を推計する,(2)正味資産と投資率の関係の強さが金融政策の変更によってどのように影響されるかを調べる,という2段階の推計を行うことによりこの理論予測を検証する.本稿のファインディングは次の2点である.第1に,企業の正味資産と投資率の間にはクロスセクションで正の相関があり,この正の相関は金融引締め期に強まる傾向がある.これはバランスシートチャネル理論と整合的である.この傾向は,企業規模でいえば中堅・中小企業,業種でいえば製造業で特に顕著である.金融引き締め期には正味資産が減少し流動性制約に直面する企業の割合が多くなるため,正味資産と投資率の相関が強まると解釈できる.第2に,1990年代に正味資産と投資率の相関が高まったとの証左は見出せない.この時期の投資低迷の理由として正味資産の低さが投資の足を引っ張っているという見方があるが,そうした見方は支持されない.むしろ,1991年以降の長期にわたる金融緩和策によって,正味資産が投資を縛る度合いが弱められたという,バランスシートチャネル理論に沿った見方が支持される.ただし,業種別にみると,建設・不動産など,正味資産と投資率との相関と金融政策との関連が希薄な一部の業種では1990年代後半に両者の相関が高まっており,これらの業種では正味資産の低下により投資が抑制された可能性を示喫している.We study the monetary-transmission mechanism through borrowers' b...
本研究の目的は,希死念慮のある思春期児童を対象としたスクールソーシャルワークにおいて,支援を目的とした “かかわり” の手段として,近年 10 代の若年層にもユーザーが増大している SNS(ソーシャル...
個人情報保護のため削除部分あり駿河・遠江の両国々境に展開する大井川扇状地においては、散居景観が典型的に発達している。かかる集落型の起源について、従来は近世初期の成立にかかるものと考えられた。しかし筆者...
本研究は,日本生産性本部が2009 年から計測を行っている企業(ブランド)レベルの顧客満足度指数を用いて,当該指数で計測された「サービスの質」と企業属性および外部環境との関係を実証的に検討したものであ...
東京大学千葉演習林スギ林生長試験地の資料に基づき,電算機を用いてスギ林収穫表を調製するシステムを研究した。この収穫表調製システムでは,さまざまな間伐方法のもとで林分から得られる幹材積と利用材積が計算で...
本研究は,学習者のスポーツに対する固有の認知構造の形成に,どのような要因が連関をもってくるのかを明らかにすることを目的とする。上記目的に至るために,本学の体育実技(陸上運動)受講生151人を対象に,調...
拙稿「大学教育後援会の組織体制に関する研究―適切な運営のための体制整備に向けて―」1では、日本における大学教育後援会(以下、後援会とする)の組織体制上の課題について検討した。まず、日本における後援会設...
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新型コロナウイルス感染症が拡大した2020年度に首都圏の私立総合大学の文系学部で実施した企業連携によるプロジェクト型授業(PBL)において、学生の学習や企業の成果等をアンケート調査により確認し、感染症...
1987年、ブルントラント委員会の「Our Common Future」以来、世界的に持続可能な発展という概念が世界中に広まり、農業の持続可能性もまた、世間の関心を集めるようになった。第二次世界大戦後...
本論文は、村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』において示されている物語に関する内容を、主要人物たちの行動と言葉から検討するものである。本作品は、『世界の終りとハードボイルドワンダーランド』と『海辺のカフ...
「近代日本の信用制度は、1880年代に形を整え始めた。増加する民間銀行に加えて、一群の政府金融機関あるいは準政府機関の創設は支配的な重要さを持つものであった。横浜正金銀行(1880年)は、日本を代表す...
本稿は,民俗宗教研究と華僑華人研究の分野に位置付けられ,タイの社会的・宗教的文脈から,タイの華人宗教の動態を把握したうえで,脱共同体社会における民俗宗教のダイナミズムを見出すことをめざす。具体的には,...
本稿は、台湾における女性運動の変遷を概観したものである。国民党政権が台湾に撤退してから後、台湾は、軍事や経済、教育などにおいて、全面的にアメリカモデルを導入することによって「脱日本化」を図り、さらにま...
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