A Consideration about the Utility of Pentatonic in the Music Education in Infancy

本稿は、保育の現場において保育者はペンタトニック（5音音階）の曲を知っているのか、知っているとすれば、ペンタトニックの曲を利用しているのか、利用していないとすればそれはなぜか、といった疑問を出発点として、これらの疑問を保育者に対するアンケート結果から解き明かそうとするものである。その前提として、ペンタトニックの曲がいかなるものであり、幼児期の子どものためにいかにこれを利用することが必要であるかにつき、わが国にも多大な影響を与えている世界の音楽教育家3人（オルフ・コダーイ・シュタイナー）の考え方を紹介しながらみていく。これによると、三者三様ではあるものの、ペンタニックの重要性がそれぞれに主張されており、その考え方和が国においても、妥当するものであると考えられる。次に、保育者に対するアンケート結果であるが、対象とされた保育者のすべてがペンタトニックとは何かを知らなかった。これは保育者の受けた教育に大きな問題があるとも考えられる。しかしながら、他方で、子どものために選択する曲の中にペンタトニックの曲が含まれていることも事実であり、非常に興味深い結果となった