Trend of Sign Language Interpreter Education on Higher Education in the United State

日本では近年のパソコンノートテイクの養成の広がり, リソースの充実などに伴い, パソコンノートテイクを利用する聴覚障害学生が増加しつつある。しかしながら, 手話通訳においては人材面,経済的, 養成における課題などが原因でなかなか普及が進んでいない。一方, 障害学生支援体制が進んでいる米国では100 以上もの高等教育機関に手話通訳養成プログラムが設置されており, 教育のみならず就労などあらゆるところで手話通訳支援が提供されている。そこで, 本稿では全米手話通訳養成カンファレンスへの参加, 会場近くの高等教育機関における手話通訳養成プログラムの視察を通して, 高等教育機関に対応した手話通訳者の養成がどのように行われているのかを報告する。行政による支援のもと, 高等教育通訳養成委員会, 全米手話通訳士協会, アメリカ手話指導者協会, 全米コンソーシアム通訳教育センターなど様々な手話関連団体と高等教育機関が恊働しながら, 全米手話通訳基準に従ったカリキュラムに沿って手話通訳養成活動が行われている様子を視察することができた。今回の米国視察を通して, 今までの取組みに合わせて手話通訳養成の専門性に関する研究, リソース開発、実践等を行い, 日本での高等教育機関における障害学生支援体制の一層の充実を図っていきたい