本論文では,テイル,テアル,テシマウ,テオク,テミルといったアスペクト辞のマニュアル文における意味を検討する.これらのアスペクト辞は,時間的なアスペクトを表す他に,書き手の態度などのいわゆるモダリティをも表現することがあるので,モダリティについての解釈から,アスペクト辞の隣接する動詞句の主語に関する制約を明らかにする.さらに,実際にマニュアル文から例文を集め,提案する制約の正当性を検証する.このような制約は,省略された主語などの推定に役立ち,マニュアル文からの知識抽出や機械翻訳に応用できる.In this paper, we analyze the pragmatic aspects of Japanese verbal suffixes teiru, tearu, tesimau, teoku and temiru used in manual sentences in Japnanese. These suffixes mainly express temporal structure of events but also express some kinds of modality such as a writer’s attitude. By analyzing these kinds of modality used in manual, we propose the constraints as for the possible referents of an agent of action described by a verb phrase subcategorized by one of these suffixes. The proposed constr...
短期の交換留学生の増加や留学生の留学目的の多様化にともない,長期学習を前提とした従来の日本語学習シラバスは,学習者のニーズに必ずしも合わなくなってきている。その問題は現行の文法シラバスにおいて顕著であ...
あいさつは,毎日行われる行為として常に見られるものであるが,人間の会話の中核的な部分ではないため,あまり重要視されてこなかった。先行研究でもあいさつやあいさつ言葉に対して考察されてはいるが,未だ全面的...
日本語の「させ」を用いた形態的使役は、直接使役 (「を」使役) と間接使役 (「に」使役) があり、それらは解釈の違いにより捉えられてきた。また、一律に複文構造をなしていると分析されてきた。本稿では、...
本稿は、アスペクト形式テイルの様々な用法のうち「動作の持続」と「結果の状態」を中心に、これまでの習得研究を概観し、今後の展望を探ることを目的とする。まず、日本語のテンス・アスペクト形式について簡単にま...
日本語の丁寧体、いわゆる、「です・ます」で終わる文体は改まったスピーチスタイルとして使われる一方、普通体、いわゆる、「だ・である」で終わる文体はうちとけたスピーチスタイルが使用される。ほぼ全ての日本...
日本語の直接受身文には、「仕事に追われる」のように対応する能動文が成り立たない、あるいは不自然となるものがある。本稿で慣用的受身文と呼ぶこれらの文は、これまで主語の心理的状態の変化を表現するものだと考...
本稿では、受身に使用される動詞について取り上げ、受身の分類ごとに分析して考察した。その結果、一人称小説・三人称小説ともに有情物主語「迷惑・恩恵」の受身は、動作動詞や伝達動詞や感情態度動詞と多く結びつき...
学部留学生の口頭表現クラスに対するニーズとして、ゼミでの発表やディベートの力をつけることがある。つまり、議論する力を伸ばすことが口頭表現クラスの課題の一つである。では、議論とは何か。本稿における「議論...
現在日本語教育からもコミュニケーション能力の育成に目が向けられ始めている。特に論理的な文章を書くことが主眼とされている。そして, 正確, 的確な, 適切な文章を書くことが目標とされている。しかし, も...
本稿では「日中対照コーパス」の原文が中国語である文学作品から仮定条件を表す代表的な“如果”構文をピックアップし,日本語との構文形式の比較を行うことによって,両言語の共通点と相違点を見極めた。本稿ではデ...
日本語の文法に関する知識などのいわゆる言語事項の指導は、従来の学校教育の中 では、理念はともかくその実態においては、表現・理解のレベルから孤立してコラム 的に扱われることが多かった。本稿では、主として...
一切の存在・行動・運動・変化は時間的属性を有する。それはあらゆる現象の生起・継起・持続・回帰・中断・終息が時間的持続の中においてのみ可能であるからであって、論理的事実としてはまさに時空相属である。しか...
日本語母語話者がある補語を見た時に、それをどのような意味役割として解釈し易いのか (選好性) を調査するために、補語「名詞+ガ/ヲ/ニ」を刺激として見せ後続する文を自由に記述させるという調査を行った。...
平成18~20年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書本研究では、日本語と英語の地図課題対話コーパスに基づき、対話的談話における名詞句の分布と選択についてセンタリング理論を用いて分析し、談...
近年日本語教育研究においては、モダリティ現象の多様性の背後に多岐にわたるモダリティ概念が取り入れられている。例えば、「英語の法助動詞」=「日本語の文末表現」という安易な等式化によって、モダリティとは「...
短期の交換留学生の増加や留学生の留学目的の多様化にともない,長期学習を前提とした従来の日本語学習シラバスは,学習者のニーズに必ずしも合わなくなってきている。その問題は現行の文法シラバスにおいて顕著であ...
あいさつは,毎日行われる行為として常に見られるものであるが,人間の会話の中核的な部分ではないため,あまり重要視されてこなかった。先行研究でもあいさつやあいさつ言葉に対して考察されてはいるが,未だ全面的...
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