地球上のある特定の地域にしか生息しない希少な地域固有種の生態について深い知見を得ることは、その生物の保護・保全策を講じる手がかりが得られるばかりでなく、周辺地域の生態系の仕組みを理解する糸口や地域住民の郷土愛、時には経済効果といった複数の恩恵が得られる可能性を秘めている。天塩研究林、中川研究林が位置している北海道北部の蛇紋岩地帯には、おもに崩壊している斜面上を中心にテシオコザクラ(Primura takedana)(図 1)、オゼソウ(Japonolirion osense)(図2)という2種の希少な多年草が生息している(舘脇,五十嵐 1971)。これら2種の存在は周辺地域の住民にも広く知られており(伊藤 2010)、天塩研究林が位置する幌延町ではテシオコザクラが「町の花」に指定されていること(新幌延町史編さん委員会 2000)、2種の開花期に群生地の見学会が開催されている(伊藤 2010)ことから、地域のシンボルとして一定以上の認知があることを示唆している。しかし、これら2種の生態について判明していることは形態(Tatewaki 1928; Nakai 1930)や繁殖様式(津久井 1995; 津久井 1996)、遺伝的な分類(Fuse,Tamura 2000)、ごく限られた区域内での生育条件(Saito 1970)といったミクロな視点の研究や報告に限られており、地域固有種として最も基礎的な情報のひとつである地理的な分布についてはほとんど明らかにされていない。そこで本調査では2種のおもな生息地と想定される天塩研究林、中川研究林の8本の河川流域において、具体的な分布を明らかにした
天塩研究林は1912年に発足して以来、約22,000haの広大な山林において、天然林を中心とした素材生産事業と伐採跡地や山火事跡地における植林事業を行ってきた(小塚ほか 2011)。これまで約2,30...
1990年代後半のインターネット揺籃期、成長期を経て、現在、わが国は世界最高水準のネットワークインフラを整備している。情報通信技術(ICT:Information and Communication...
本論は、小・中学校で行う防災教育を取り上げる。防災教育は、当該地域で予想される災害と地域の自然的・社会的特性とを考慮することで、有効性が高まる。太平洋南岸では、近年中に巨大地震に因る津波の襲来が予想さ...
近年、山菜ブームと言われるほど山菜に興味や関心を持つ人が増加している。それに伴い知識の乏しさから有毒植物を誤食する人も少なくなく、中毒事故が毎年のように発生している。1997年には札幌市内で山菜の誤食...
都市部における農地が減少する中で,近年,農地には余暇活動機能が付与されつつある。本研究では,市街化区域に指定されている東京都練馬区に立地するブルーベリー摘み取り園を対象にして,都市内観光農園の存立背景...
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1.はじめに: 北海道の豊かな自然と広い大地。日本の一般消費者の多くは北海道で生産する農作物、畜産物、水産物に「新鮮で美味しくて安全」という良いイメージを持っている。実際にも、北海道の食料自給率(カロ...
東京大都市圏は宅地化などの開発が高度経済成長期に行なわれ,緑地が少なくなった。しかし斜面林地は開発が行いにくく緑地として残されていることが多い。世田谷区の西部を流れる野川の東側には国分寺崖線が続き,崖...
標本データベースとは、ある地域に生息する生物の標本と、それに付随する分類学的、生態的情報を組み合わせたものである。このようなデータベースを構築することにより、未来世代に生物情報を体系的に残すことができ...
佐賀県吉野ヶ里遺跡などの遺跡の発掘がマスコミの報道を賑わすようになって久しい。しかし、そうではあるものの、遺跡自体を社会全体の中でいかに保護していくべきか、開発と保護との整合性をどのように保つべきかと...
近年、日本では生鮮食料品流通に占める卸売市場の地位低下が著しい。卸売市場制度は価格形成の透明性を確保することを第一の目的にしたシステムであり、質的斉合よりも量的斉合のための制度である。そのため、卸売業...
本研究では、教師におけるテレビ会議システムの教育利用について取りあげて、その普及を推進したり阻害したりする諸要因について、特に心理学的側面から検討した。調査(質問紙形式)は2007年に鹿児島県内の小学...
木材の用途の多様化や製材技術の進展により、樹種や齢級に需要の幅が生まれてきている。例えば、トドマツやカラマツが主に使われてきた合板材は、最近ではヨーロッパトウヒも使われるようになってきた。その他にもバ...
1.本稿の目的 2.青持運動と優生思想 2・1明治維新がもたらしたもの 2・2 大正デモクラシー期 2・3 母性保護論争 3.リブ運動と優生思想 3・1戦前から戦中期 3・2 戦後初期 3・3 優生保...
従来の親分子分関係の研究は、主として山梨県をフィールドにしておこなわれてきたため'その多様性が十分に明らかにされてきたとはいえない。本稿では、新潟県妙高高原町杉野沢地区の親分子分関係を考察した。杉野沢...
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