Concept on Special Support Education of Regular Class Teachers.

通常の学級担任の特別支援教育への意識を検討した結果，主な傾向は次のようであった。男性よりも女性のほうが比較的困惑感が大きい。男性教師は気になる子どもに授業内容や課題，学習量そのものを調節する等の配慮によって取り組ませようとする一方で，女性は学習内容や課題，学習量といった面の配慮よりも，教室掲示や座席の位置等の環境面で細やかに気遣い，支援にあたるという傾向がある。女性教師は，自分以外の人の協力を得ながら，気になる子どもへの支援にあたろうとする姿勢が見受けられた。 20歳代の教師は，その経験の少なさからか，他年代に比べ不安感が大きく，また保護者との連絡ノートが必要であると考えている。他教師に気になる子どもの支援方法を個人的に相談するのは30歳代，50歳代が多い。昨年度までの気になる子どもの経験のない教師は困惑感が高く，経験のある教師は，気になる子どもに対してより細やかな配慮を行なっていた。人的な補助を受けている教師，少人数教育などの既存の制度を利用している教師が，その必要性を感じる一方で，現在の人的支援に満足していない。学校内外からの人的な補助を受けている教師が，気になる子どもの実態把握，学習における教材や内容・課題の配慮，座席の位置の工夫，他の先生方と気になる子どもについて話をする機会を設けていた