流域の地形的特性に支配されるモデルパラメータを有する水文シミュレーションは,数値地形モデルの空間分解能に直接影響を受ける。このスケール依存性を解決するために,Pradhan ら(2004)は地形指標のダウンスケールを実現することによるスケール不変モデルを提案している。本研究では,この研究を発展させて,分布水文モデルにおける河道追跡モデルを対象とするスケール不変モデルを提案する。このために,対象地点上流の流域面積に対する数値地形データの空間分解能のスケール依存性を分析し,ダウンスケールのために数理モデルを提案する。このモデルでは,空間分解能の細かい数値地形モデルを用いて得た流域面積を,空間分解能の粗いデータを用いて得ることが可能である。この手法を,水深,通水断面積,伝播速度に適用し,上椎葉流域を対象として,マスキンガム-クンジ河道流追跡法を開発した。It is found that a basin hydrological simulation in relations with drainage basin dominating geomorphological parameters is directly influenced by the scale of DEM resolution. A Scale Invariant model for the topographic index distribution (Pradhan et al., 2004a) has fulfilled a part of this gap. A scale independent relationship in flood routing models in a distributed ...
本稿は,豪雨時を対象とした表層斜面崩壊のモデリングについて示したものである。斜面の安定性は土層内の水分の消長に大きく依存するため、これを精度よく表現し得るリチャーズ式を導入している。降雨実験により、モ...
近年、流域の物理性がある程度考慮され、集中定数型と分布定数型それぞれの特徴が組み合わされたモデルとして、準分布定数型貯留モデルであるTOPMODELが注目されている。TOPMODELは、地下水貯留部の...
都市域の住宅密集地における地震時高速長距離地すべりの危険度評価は世界中の地すべり危険地帯のどこにおいても現在もっとも重要な災害軽減における課題となっている。本報では佐々が代表を務める地震豪雨時の高速長...
本稿では,国際河川流域国間の水資源開発コンフリクトの解決を目的とした水文モデルとコンフリクト解析の統合手法を提案する。空間解像度20kmのMRI-AGCMとCMIP3による21世紀末予測気候値を大気境...
生存圏における流体運動や物質輸送を再現する数理・数値モデルは,各分野で独自に開発され,高いレベルで実用に供されている。これらのソフトウエアー資源を結合させ,メソスケールでの「水系一貫」した水循環,物質...
ダム貯水池の利水操作時における全球気象情報の利用可能性を検討することを目的として, 管理対象とする河川流域の降水量と複数の全球気象情報の格子点データとの相関関係を利用した長期貯水池操作手法を構築した。...
本稿は, 木津川(淀川流域)及び中国府河(岷江流域)にある水制群を対象に, 水制周辺の地形及び河床材料の現地調査結果の基にした, 河床表層材料の粒度分布特性とそれらの環境関連性に関する研究報告である。...
淀川流域を対象として構築した広域分布型流出モデルを用いてダウンスケールした降水量データを検証する。降雨データをダウンスケールする方法として,β lognormal モデルを用いたマルティプリカティブラ...
水質計測を行う目的は国や地域によってさまざまである。そのため計測している水質項目や頻度、さらのその計測方法などが異なっているため国際河川間の客観的な水質の比較を行うことは難しい。国をまたぐ大陸河川が地...
表層崩壊早期警戒システムの開発のためインドネシア・チタラム川上流域の水誘因の斜面災害の研究を行った。適用した手法においては表層崩壊可能性を同定するために必要な以下の二つの要素を統合している。(1)斜面...
氷河湖決壊洪水はその下流域において大規模な洪水を引き起こす恐れがあり,その80%は氷河や氷河湖(モレーンダム湖)内に浸水する氷河先端部の崩壊に起因する波によって生じる,統合型数値モデルの開発に向けて,...
乾燥地において,鉄砲洪水は人間生活や生活基盤に最も甚大な被害を及ぼす災害である.しかし降水の地上観測データが乏しいため,衛星観測データのGSMaPを利用して,エジプト・ナイル川にある複数のワジ流域での...
京都盆地水系の地下水は古来より飲料用や産業用に利用され,その良好な水質は多くの名水・名井として保全・活用されてきた。高度経済成長期の過剰な揚水による盆地南部域での地盤沈下は,その後の規制により沈静化し...
大阪湾泉州沖に海上埋立空港として建設された関西国際空港の基礎地盤は, 更新統粘性土と砂礫層の互層構造を有しており, 一期, 二期空港島の建設によって大きな長期沈下を引き起こしている。各層ごとに測定され...
2004年(平成16年)10月20日に,大阪市付近に上陸した台風23号により由良川沿川の四市一町(福知山市・舞鶴市・綾部市・宮津市・大江町)は,浸水家屋約1700戸,浸水面積2600haに達する大きな...
本稿は,豪雨時を対象とした表層斜面崩壊のモデリングについて示したものである。斜面の安定性は土層内の水分の消長に大きく依存するため、これを精度よく表現し得るリチャーズ式を導入している。降雨実験により、モ...
近年、流域の物理性がある程度考慮され、集中定数型と分布定数型それぞれの特徴が組み合わされたモデルとして、準分布定数型貯留モデルであるTOPMODELが注目されている。TOPMODELは、地下水貯留部の...
都市域の住宅密集地における地震時高速長距離地すべりの危険度評価は世界中の地すべり危険地帯のどこにおいても現在もっとも重要な災害軽減における課題となっている。本報では佐々が代表を務める地震豪雨時の高速長...
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2004年(平成16年)10月20日に,大阪市付近に上陸した台風23号により由良川沿川の四市一町(福知山市・舞鶴市・綾部市・宮津市・大江町)は,浸水家屋約1700戸,浸水面積2600haに達する大きな...
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近年、流域の物理性がある程度考慮され、集中定数型と分布定数型それぞれの特徴が組み合わされたモデルとして、準分布定数型貯留モデルであるTOPMODELが注目されている。TOPMODELは、地下水貯留部の...
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