凡例 序―今なぜ熊本洋学校なのか? 第Ⅰ部 書誌篇:第1章 熊本洋学校旧蔵書 第2章 広取英語学校旧蔵書 第3章 熊本英語学会・熊本英学校旧蔵書;第Ⅱ部 考察篇―蔵書印・識語にみる書物の伝来:第1章 「熊本洋学校資料」の概要 第2章 熊本洋学校(1871年9月-1876年8月)のカリキュラムと教科書 第3章 熊本洋学校旧蔵書に見られる蔵書印とその伝来 (A)「白川縣圖書印」印、各種「改」印 (B)「肥後洋學文庫」印、「熊本洋學文庫」印 (C)「熊本縣師範校」印、「師範校」印、「熊本縣尋常師範學校」印、「濟」印 (D)その他 第4章 広取英語学校旧蔵書(1877年10月-1882年頃)に見られる蔵書印とその伝来 第5章 熊本英語学会・熊本英学校旧蔵書(1887年6月-1896年9月)に見られる蔵書印とその伝来 第6章 識語による情報;おわりに;注釈;附録 海老名弾正講演「熊本洋学校と熊本バンドと」;あとがき;書名索引 人名索引徳富蘇峰、金森通倫、下村孝太郎といった日本の近代化を主導した数々の人物を輩出した熊本洋学校(1871-1876)。明治維新から間もない時期に、蘇峰らはこの洋学校で何を学んだのか。この問いに答えるべく、本書は編まれた。 第Ⅰ部書誌篇では、熊本洋学校で教科書として用いられた現存洋書55冊がどのような本であるかを明らかにするため、各冊の書誌を、蔵書印、識語に至るまで徹底的に採録した。加えて、広取英語学校(1877-1882)、ならびに熊本英語学会・熊本英学校(1887-1896)で用いられた教科書計17冊の書誌についても収録した。 第Ⅱ部考察篇では、まず、洋学校のカリキュラムとの関係性を確認しながら、上記72冊の分類目録を作成した。次に、各冊に押印された蔵書印に...