今日,知識基盤社会の進展,急速なグローバル化が進む中,世界に類を見ない人口減少社会の到来等,我々を取り巻く社会は急激に変化してきている。とりわけ,第4次産業革命とも言われる進化した人工知能が様々な判断を行ったり,身近な物の働きがインターネット経由で最適化されたりする時代の到来が社会や生活を大きく変えていくとの予測が成されている。予測困難な時代に,子供たち自らが将来を切り拓いていく資質・能力を育てる必要が生じている。このような中で,小学校でのキャリア教育をどのように進めていけばよいのかを考えていきたい。また,学校は地域社会とともにある。次期学習指導要領の理念でもある「社会に開かれた教育課程」の実現のためには,学校は,地域と子供を結ぶ役割を担う必要性を感じる。これからの社会が求める資質・能力を分析し学校教育の中に位置づけていくことが求められる。子供にはみえていない地域の良さを感じ取らせ,地域の一員としての自覚を育ませていく中で,地域の担い手として,豊かな未来社会の実現に貢献する力を育むキャリア教育について述べてみたい。In recent years, there has been a tendency of social rapid change, such as the development of knowledge-based society, the progression of declining birthrate and aging population, and the advance of information society. For these reasons, it has become necessary to develop children’s a...