ホ乳類細胞において放射線照射後、多数の転写制御蛋白質をコードする遺伝子が初期応答し、放射線による損傷の軽減化や回復に寄与することが予想されている。そして、低LET放射線により多種多様なラジカル物質の媒介するシグナル伝達が細胞内で行われ、初期応答遺伝子の発現が誘導されると考えられる。そのため、このシグナル伝達の分子機構の解析は、生体の放射線障害機構を明らかにするのみならず、障害を修飾する生体制御技術の開発に有用であると期待される。我々はヒトとマウスにおいて共通性の高い放射線応答機構を明らかにするために、4GyのX線照射によりヒト繊維芽細胞において誘導することがHiCEP法により同定された遺伝子群について、マウスマクロファージ細胞RAW264.7を用いて遺伝子の放射線応答性を分析を進め、特にfra-2遺伝子に注目した。fra-2はFOSファミリー遺伝子の一つであり、胎生期における全組織において発現し、軟骨形成において重要な役割を果たすことが報告されている。我々は定量real-time RT-PCR法により、照射4時間後のRAW264.7細胞において内在性のfra-2遺伝子発現が約2.3倍に増幅することを明らかにした。さらに、fra-2遺伝子の上流領域を利用したレポーター遺伝子を構築し、RAW264.7細胞に導入後に放射線を照射してレポーター遺伝子由来の蛋白質活性およびRNA量を解析した。その結果、照射して4時間後に約1.9倍のレポーターRNAの増加および約6倍の活性亢進が示された。本大会では、放射線応答に寄与するfra-2遺伝子の上流領域の塩基配列についてのレポーター遺伝子解析の結果も併せ報告する。日本放射線影響学会第48回大
化学遺伝学的手法の一つ,DREADDs(Designer Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs)は,目的の神経細胞に人工受容体を発現させる...
腫瘍壊死因子(TNFα)は多様な生理活性を有する炎症性サイトカインであり、免疫経路を活性化するなど、生体防護機構の重要な因子であるが、過剰もしくは不適切な産生は生体に障害を及ぼし、敗血症やクローン病な...
Fibroblast growth factor (FGF)ファミリーは細胞の増殖・分化や代謝調節を通じて様々な生命現象の制御に働いていることが示されており、その機能を医薬として利用できる分子とプロ...
はじめに】近年、高精度な照射法が確立し複数回の放射線治療をうける患者も増加している。複数回治療を行う場合に、従来は過去の治療計画を目視で確認しながら、線量分布が重ならないよう治療計画を立てていたが、十...
(目的)放射線の生体影響や人体へのリスクを評価するために、一般公衆が被爆するレベルの放射線に対するヒト正常体細胞の生体応答を詳細に観察することは重要である。ヒトではゲノムDNA塩基配列決定が終了し、遺...
我々はこの数年の研究で、重粒子線によって培養細胞に誘発される細胞死と染色体異常の関係を調べてきた。その結果、重粒子線照射された細胞の生存率がLET値に依存すること、及び、染色体損傷が細胞の増殖死と密...
レトロトランスポゾンIntracisternal A-particle (IAP) DNA element は二つのLTRに挟まれたgag-pol遺伝子を所持するユニットであり、反復配列として正常マ...
有機半導体は生体構成物質で出来ている・任意の形状が作成可能・大型化が容易・安価であることなど、医用放射線検出器として有利な特徴を有している。そこで我々のグループでは炭素線治療下での線量測定を目的として...
放射線は,その電離作用により一次的に,あるいは細胞の代謝系に作用することで二次的に,細胞内活性酸素種(ROS)の増加をもたらす。ROSはその酸化作用により標的分子(DNAなど)の損傷を引き起こすと同時...
【目的】 p53阻害性の放射線防護剤は、放射線被ばく事故での救命だけでなく、がんの放射線治療や化学療法による正常組織障害軽減が期待されている。我々は、p53阻害活性を有する新たな低分子有機化合物の探索...
我々はこれまで、放射線照射により誘発した複雑なDNA損傷の修復効率を評価するために蛍光タンパク質(EGFP)発現プラスミドDNAを用いた手法を開発してきた。このプラスミドに対して放射線照射した後、非照...
日本の精神保健福祉施策は、精神医学の進歩や精神障害者を取り巻く環境の変化に伴い、「入院医療中心の治療体制から地域におけるケアを中心とする体制へ」という大きな転換期を迎えている。これまでの精神障害者施...
チェルノブイリ事故以降、放射生態学・衛生学・栄養学的観点から、微量元素の摂取量について、ウクライナの研究グループと共同研究を実施している。放射能汚染地域の子供たちで甲状腺異常の発生率が高いことに関連し...
【目的】局所進行子宮頸癌に対するシスプラチン毎週投与による化学療法と高線量率腔内照射を用いた放射線治療の併用療法の安全性と有効性を評価する目的で、当院では臨床第II相試験を実施中である。今回その途中経...
炭素線治療は、荷電粒子の線量分布の良さと高い生物学的効果比(RBE)により優れた治療効果があることが認められている。近年のコンピュータの高速化によって重粒子線を照射された物質内の物理反応については精度...
化学遺伝学的手法の一つ,DREADDs(Designer Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs)は,目的の神経細胞に人工受容体を発現させる...
腫瘍壊死因子(TNFα)は多様な生理活性を有する炎症性サイトカインであり、免疫経路を活性化するなど、生体防護機構の重要な因子であるが、過剰もしくは不適切な産生は生体に障害を及ぼし、敗血症やクローン病な...
Fibroblast growth factor (FGF)ファミリーは細胞の増殖・分化や代謝調節を通じて様々な生命現象の制御に働いていることが示されており、その機能を医薬として利用できる分子とプロ...
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