DOIAbstract
本研究の目的は，1500 年～1700 年の英語医学文献テクストを収めた EMEMT コーパスの症例報告テクストを質的に精査し，出現した語彙を手がかりに EMEMT コーパス全体における言語使用を量的に検討して，現在の医学テクストに通じる示唆を得ることである。EMEMT の症例報告テクストを論理展開に注目して検討し，それを踏まえて EMEMT コーパス全体を調査した。EMEMT には，現在の症例報告論文と同様の論理展開を有するテクストが存在することが明らかになった。症例報告テクストに生起した administered，aged などの語彙は，最近の医学論文と類似した言語使用の例と考えられた。コーパスツールによる計量と ESP におけるジャンルのアプローチを併用することで，文脈の中での語彙使用が明らかになり，今日の英語医学テクストに通底する慣例の存在が示唆された。EMEMT, comprising of early modern English medical texts from 1500 through 1700, was studied qualitatively and quantitatively to obtain implications relevant to most recent English medical texts. Case report texts in EMEMT were found to have a rhetorical structure similar to today's case reports. The use of hint expressions such as administered and aged was simil...
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