本稿では、国風文化期における中国文化の受容の在り方を再検討する。従来の日本史研究ではほとんど扱われることのなかった『浜松中納言物語』『松浦宮物語』に見られる異国描写を手掛かりとして、平安時代の人々が何によって異国像を形成していたか、またその背景にはどのような社会状況を想定できるかを考察した。『浜松中納言物語』からは、類書的な漢籍知識や絵画による文化受容があり、その背景には、「宮仕え」を軸とした身分・性別を超えた文化の総体の存在を指摘できる。『松浦宮物語』には漢籍による文化受容が見られるが、令式に規定された古典的な漢籍がなお重要な位置を占めていた。中国から輸入された書籍の実態を再検討すると、それらが国風文化に与えた影響は限定的であったといえる。当該期に中国文化が広く受容されたのは、唐物の輸入といった対外交流以上に、唐絵や漢籍知識の類書化、漢籍の学習方法などの国内の文化動向によるものである。This article employs literary works, which have seldom been regarded favorably as objects of analysis in Japanese historiography, as primary sources to re-examine the structure of mid-to-late Heian culture (国風文化 kokufû-bunka). Specifically, it employs two fictional narratives, the Hamamatsu chûnagon monogatari 浜松中納言物語 and the Matsuranomiya monogatar...
Research about Sino-foreign cultural interactions during the last decades of the Qing Empire pays mu...
「北虜南倭」の外圧がつよまる明の嘉靖年間(一五二二-一五六六) のなかば、中央政界で重きをなした咸寧侯仇鸞は、北辺防衛軍の武官からのしあがり、嘉靖三十年(一五五一) の明蒙間馬市を主導するなど、十六世...
経済専門雑誌『東洋経済新報』に拠って日本の対外拡張主義や保護貿易主義を批判した石橋湛山(1884-1973)は、1910年代から1930年代にかけて経済的自由主義と国際協調主義に基づき、日本の針路につ...
本稿は、江戸時代において近江八景という一つの知識が、刊本や写本という書物を介して社会に伝播し、さまざまな地域・階層の人々に教養として受容されていく過程を、近江八景を詠んだ漢詩と和歌を素材に検討したもの...
清末知識人は、中国文明を唯一の文明と見る文明観から転換し西洋文明の優位を認める過程で、どのように新たな自己認識を形成したのだろうか。従来この問題は、主に日清戦争後の国民性認識として論じられてきた。しか...
近代西洋由来の文明史観は、東アジアの「歴史学」の形成に大きな影響を与えた。文明史観(東西文明論)をその価値観とともに中国に紹介し、根付かせたのは、戊戌政変によって日本に亡命した梁啓超、あるいは中国共産...
The visibility of contemporary Chinese children's literature among foreign readerships has become a ...
Studies on ethnic and cultural diversity within China have progressively eroded the far too simplist...
This paper takes a narrative inquiry approach to examine the communication and cultural identity cha...
本稿は橘樸という日露戦争後に中国に渡った知識人に焦点を当て、その「自我」の探求と中国評論をてがかりに、日中思想界の同時代性と差異を検討した。橘はこれまで中国問題研究家のみとして知られてきたが、本稿では...
In this paper,the author examines some periodizations of the cultural interaction between Japan and ...
The object of study is business culture of China. The purpose is to identify cultural characteristic...
40016067146During the period of modernization, Japan learned eagerly from the West the ideal forms f...
In spite of great diversity within the dialect continuum, stretching from Kagoshima to Aomori, consi...
The great influence that the Chinese writing system has had on the Japanese, Korean and Vietnamese w...
Research about Sino-foreign cultural interactions during the last decades of the Qing Empire pays mu...
「北虜南倭」の外圧がつよまる明の嘉靖年間(一五二二-一五六六) のなかば、中央政界で重きをなした咸寧侯仇鸞は、北辺防衛軍の武官からのしあがり、嘉靖三十年(一五五一) の明蒙間馬市を主導するなど、十六世...
経済専門雑誌『東洋経済新報』に拠って日本の対外拡張主義や保護貿易主義を批判した石橋湛山(1884-1973)は、1910年代から1930年代にかけて経済的自由主義と国際協調主義に基づき、日本の針路につ...
本稿は、江戸時代において近江八景という一つの知識が、刊本や写本という書物を介して社会に伝播し、さまざまな地域・階層の人々に教養として受容されていく過程を、近江八景を詠んだ漢詩と和歌を素材に検討したもの...
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