冷戦の終焉と湾岸戦争は日本の安全保障の考え方に転換を迫った.日本国憲法が掲げる平和主義は日本の海外での武力行使を禁じているし, 冷戦下であればアメリカはソ連や中国に対抗するために自動的に日米安保体制の継続を図った.しかし今や日本に何ができるかが問われるようになった.それは日本の市民社会が, 自分たちが作る政府に何をさせるかを改めて付託する社会契約の結び直しのチャンスを意味した.ときあたかも昭和天皇の死去やバブル経済の崩壊により先行きが不透明になる中で, 新しい市民社会の思想を創造する試みにはさまざまな困難が伴った.湾岸戦争を経て, 論壇では平和基本法ないしは安全保障基本法を制定する提言がなされたが, 世論はそれらを必ずしも十分には受けとめなかった.政治の争点はむしろ内向きの政治改革として設定された.そして日米安保条約の再定義が実現したとき, 日米関係は再び非対称な形で固定されることになった.The end of the Cold War in 1989 and occurring of the Gulf War of 1991 forced Japan to change its security policy. Although the Japanese constitution inhibits the Self-Defense Force from acting abroad, the Japanese people or the Japanese civil society had to invent the way how they take part in the resolution of regional conflicts such as the invas...
三重県農林水産部農政課では,三重県における四日市・松阪地区の県立高等学校家政科2年生(女子)164名を対象として,食生活改善重点啓発事業のひとつとして「ヤング食生活講座」を実施した。実施に伴い判明した...
本稿の課題は,橋本寿朗の遺作となった『戦後日本経済の成長構造』(有斐閣,2001年)と『デフレの進行をどう読むか』(岩波書店,2002年)を批判的に検討し,橋本日本経済論の到達点を明らかにしたうえで,...
看護学科の1年から3年の学生を対象に,高齢者虐待に関する認識度を調査した.紙上事例を用いて,"認識する""認識しない""わからない"の三択で回答を得た.事例は,(1)身体的虐待,(2)世話の放任,(3...
現代社会では,世界規模での市場経済化の急速な進展に伴って,ルールの形成や実施における私的主体の関与も活発化しており,各種の専門分野で公私協働の新たな規制形態が出現しつつある.そこでは,法秩序も多元的な...
北半球では放射性核種の降下量は太平洋側では春に増大するが,放射性セシウム137の場合,現在は福島では1~2月に極大となり,7~10月にかけて極小になっている。1980年3月からのデータでは,東京と福島...
内戦に関与した指導者や兵士連は,内戦終結と同時に収奪機会や権力の喪失,戦争犯罪での訴追等のリスクにさらされる.このため彼らは自己保身から意図的に内戦を継続する動機を持つ.この場合たとえ秩序回復が容易で...
新指導要領で導入された「幸福・正義・公正」概念の理解を深める公民科の授業・教材を開発した。先行して実施したトランス・サイエンス問題(原発,地球温暖化)に関わるこれまでの実践を科学技術社会論を参照しなが...
鞆の浦(広島県福山市鞆町)は,古くから繁栄してきた港町として著名であり,現在でも歴史的な町並みや港湾施設を多数残している。ところで,鞆の浦は山と海に囲まれた狭隘な土地柄にも拘わらず,多くの社寺が存して...
人々を警(いまし)めるための格言が収録された『小窓幽記』は,陳継儒(1558~1639)によって編纂され,出版当時,文人ならびに一般の人々に歓迎され好評を博した。『小窓幽記』は格言を綴る形式を用いた,...
本稿は, 美術科教育学会誌と大学美術教育学会誌に掲載された論文をレビューし, 美術教育学研究の動向と課題を探ることを目的とした。ここでは①1983-2000年度の間, 両誌に掲載された929編の論文を...
所得格差拡大の要因については, 高齢化の進展, 単身世帯の増加など世帯の「見かけ」の動きを強調する議論もあるが, 若年層での格差拡大は目立ってきており, 非正規雇用, 特に有期雇用の拡大と関連している...
本稿は,社会福祉実習指導体系確立の一助となることを目的として,特に「実習記録」の概念枠組みについて社会福祉実習関係文献をもとに整理・検討したものである。はじめに「社会福祉実習」を,坪上宏の所論を援用し...
本研究では, 科学に対する興味, 科学的態度, 科学的経験の三つを科学の本質の理解に影響を及ぼす要因として設定し, 日本との比較を行うことから韓国の要因構造の特徴を顕在化することを目的とした。このため...
(要旨) 90年代以降, 中国の小売業界においては, 政府の各種流通政策の実施を契機に急速な規則緩和が進み, 国内の新しいビジネスの展開と海外からの大規模小売資本の参入により, 小売市場の競争が一層激...
1980年代以降, 国家実行および学説上, 重大な人権侵害行為についてまで, 国家に免除が付与されるべきではないとの主張が提起されてきた. これらの主張は, 慣習国際法上依然として免除の付与が義務づけ...
三重県農林水産部農政課では,三重県における四日市・松阪地区の県立高等学校家政科2年生(女子)164名を対象として,食生活改善重点啓発事業のひとつとして「ヤング食生活講座」を実施した。実施に伴い判明した...
本稿の課題は,橋本寿朗の遺作となった『戦後日本経済の成長構造』(有斐閣,2001年)と『デフレの進行をどう読むか』(岩波書店,2002年)を批判的に検討し,橋本日本経済論の到達点を明らかにしたうえで,...
看護学科の1年から3年の学生を対象に,高齢者虐待に関する認識度を調査した.紙上事例を用いて,"認識する""認識しない""わからない"の三択で回答を得た.事例は,(1)身体的虐待,(2)世話の放任,(3...
現代社会では,世界規模での市場経済化の急速な進展に伴って,ルールの形成や実施における私的主体の関与も活発化しており,各種の専門分野で公私協働の新たな規制形態が出現しつつある.そこでは,法秩序も多元的な...
北半球では放射性核種の降下量は太平洋側では春に増大するが,放射性セシウム137の場合,現在は福島では1~2月に極大となり,7~10月にかけて極小になっている。1980年3月からのデータでは,東京と福島...
内戦に関与した指導者や兵士連は,内戦終結と同時に収奪機会や権力の喪失,戦争犯罪での訴追等のリスクにさらされる.このため彼らは自己保身から意図的に内戦を継続する動機を持つ.この場合たとえ秩序回復が容易で...
新指導要領で導入された「幸福・正義・公正」概念の理解を深める公民科の授業・教材を開発した。先行して実施したトランス・サイエンス問題(原発,地球温暖化)に関わるこれまでの実践を科学技術社会論を参照しなが...
鞆の浦(広島県福山市鞆町)は,古くから繁栄してきた港町として著名であり,現在でも歴史的な町並みや港湾施設を多数残している。ところで,鞆の浦は山と海に囲まれた狭隘な土地柄にも拘わらず,多くの社寺が存して...
人々を警(いまし)めるための格言が収録された『小窓幽記』は,陳継儒(1558~1639)によって編纂され,出版当時,文人ならびに一般の人々に歓迎され好評を博した。『小窓幽記』は格言を綴る形式を用いた,...
本稿は, 美術科教育学会誌と大学美術教育学会誌に掲載された論文をレビューし, 美術教育学研究の動向と課題を探ることを目的とした。ここでは①1983-2000年度の間, 両誌に掲載された929編の論文を...
所得格差拡大の要因については, 高齢化の進展, 単身世帯の増加など世帯の「見かけ」の動きを強調する議論もあるが, 若年層での格差拡大は目立ってきており, 非正規雇用, 特に有期雇用の拡大と関連している...
本稿は,社会福祉実習指導体系確立の一助となることを目的として,特に「実習記録」の概念枠組みについて社会福祉実習関係文献をもとに整理・検討したものである。はじめに「社会福祉実習」を,坪上宏の所論を援用し...
本研究では, 科学に対する興味, 科学的態度, 科学的経験の三つを科学の本質の理解に影響を及ぼす要因として設定し, 日本との比較を行うことから韓国の要因構造の特徴を顕在化することを目的とした。このため...
(要旨) 90年代以降, 中国の小売業界においては, 政府の各種流通政策の実施を契機に急速な規則緩和が進み, 国内の新しいビジネスの展開と海外からの大規模小売資本の参入により, 小売市場の競争が一層激...
1980年代以降, 国家実行および学説上, 重大な人権侵害行為についてまで, 国家に免除が付与されるべきではないとの主張が提起されてきた. これらの主張は, 慣習国際法上依然として免除の付与が義務づけ...
三重県農林水産部農政課では,三重県における四日市・松阪地区の県立高等学校家政科2年生(女子)164名を対象として,食生活改善重点啓発事業のひとつとして「ヤング食生活講座」を実施した。実施に伴い判明した...
本稿の課題は,橋本寿朗の遺作となった『戦後日本経済の成長構造』(有斐閣,2001年)と『デフレの進行をどう読むか』(岩波書店,2002年)を批判的に検討し,橋本日本経済論の到達点を明らかにしたうえで,...
看護学科の1年から3年の学生を対象に,高齢者虐待に関する認識度を調査した.紙上事例を用いて,"認識する""認識しない""わからない"の三択で回答を得た.事例は,(1)身体的虐待,(2)世話の放任,(3...