本論文では,大規模災害や事故などの多数の傷病者が発生する状況において,傷病者の生存率を向上させる搬送計画システムについて述べる.本システムでは電子トリアージタグを用いてリアルタイムに取得した傷病者の生体情報と医者の所見などから,生存率の時間減少モデルを作成し,搬送計画アルゴリズムを用いて計画を行う.提案アルゴリズムでは,救命のための限界時間が早い傷病者から順に,最も早く搬送できる救急車と搬送先医療機関を割り当てる.ある傷病者を先に搬送することにより,他の多数の傷病者が救命できないケースを避けるため,各傷病者に対し搬送する場合と搬送しない場合の両方を効率良く探索する.大規模災害を想定したシミュレーション実験を行うことで,提案手法と既存の搬送手法を比較し,提案手法の有用性を確認した.In this paper, we propose a new system for scheduling a near-optimal transportation order of the patients in an MCI (Mass Casuality Incident). Utilizing electronic triage tag and the patient's diagnosis given by a physician, the proposed system generates a Probailiry of Survival (Ps) estimation function for each patient and calculates a near optimal transport schedule. we propose a heuristic algorithm b...