A Fault-Tolerant Parallel Processor Modeled by a Two Dimensional Linear Cellular Automaton

1次元セルラオートマトンをモデルとして用いた,耐故障性を有する並列プロセッサの構成法が既に提案されている.しかしこの方法を用いた場合には,実行するアルゴリズムに適した処理要素同士の接続を容易に実現し,かつプロセッサ中に故障が発生した際にただちに再構成することができるようにするために,多くのハードウェアが必要となる.また更にこのようなプロセッサにおいては処理要素間の通信距離が長くなるために,大規模なプロセッサには不向きであるという問題点があった.本論文ではこれらの問題点を解決するために2次元セルラオートマトンをモデルとして用い,2次元的に処理要素を接続した並列プロセッサの構成法の基礎的な検討を行う.ここで示すモデルに基づいてプロセッサを構成することにより,1次元セルラオートマトンモデルに基づいて構成したプロセッサに比べて,平均通信距離が短くかつ通信方向が2方向から4方向に増加したことによってより高い耐故障性を有する並列プロセッサを実現することができる