本報告は、琉球列島米国民政府が発行していた『守礼の光』に見られる民俗的事象と日本文化探訪(沖縄)(本学文学部比較文化学科)で得られた調査資料を比較検討する試みの成果の一部である。とくに(1)離島生活の基盤整備と習俗の伝承、(2)伝統的行事である大綱引きの観光イベント化、(3)赤飯の由来話について考察した。沖縄民俗の現状を直接の研究対象としている筆者は、これからも沖縄の諸地域を中心とした研究・教育を進めながら、この雑誌のもつ民俗文化資料としての価値を確認していきたい
井上友一は『救済制度要義』の著者として,社会福祉学上また社会福祉学史上,著名である。つまり,彼は,日本で最初の体系的社会事業研究を成した,初期の社会事業官僚としての評価が定まっている人物のようである。...
本稿は近時、大阪教育大学小野研究室蔵となった新出の〝おもちゃ絵〞の歌謡資料である『新板小供うたづくし』を影印と翻刻によって紹介し、当該資料の位置付けを行う論考である。おもちゃ絵は江戸時代末期から明治時...
日本人自身が日本や日本人について語るその語り方を「自画像」になぞらえて説明することができる。自画像を描くとき、鏡や写真にうつした自分の顔を見ながら描くだろう。ここで気が付くのは、自画像をより写実的に描...
2007年度~2008年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書研究概要:沖縄県内4地点において、それぞれ民俗誌的記述の完成に向けた予備的調査及び一部先島地域での悉皆調査をおこなった。その結...
本稿は、二〇一二年に喜舎場永珣氏のご遺族から石垣市立八重山博物館に寄贈された喜舎場永珣資料に含まれていた『沖縄教育』第一号から第二一号(一九〇六〜〇七年)のうち、『沖縄教育』復刻版第一巻(不二出版、二...
国譲り神話の末尾における「天の御饗」の記述をとりあげる。「天の御饗」を献る対象は天つ神であるのかオホクニヌシであるのかということは国譲り神話と古事記におけるオホクニヌシの性格に深く関わっている。この論...
A collection of records written in various forms of native Okinawan scripts has recently been discov...
琉球諸島に広く分布するシマクサラシ儀礼は、定まった実施月に定期的に行われるものと、疫病の流行を機に臨時に行われるものの2つに分けることができる。本稿は、先行研究で提示された、シマクサラシ儀礼は臨時のも...
藤原勉は『東北民俗論-日本の古代文化と東北の民俗、その言語民俗学的研究-』(1960刊、東北民俗の会)の「父と語りたい」と副題した、あとがきの中で、自ら執筆した「言語民俗」(『宮城県史』20巻民俗編Ⅱ...
沖縄は日本本土とは風に対する考えが異なる。たとえば日本各地にある「風穴」という言葉は沖縄では全く聞かない。むしろ琉球国時代から今日まで、王府役人から庶民に至るまでよく用いられた言葉は「風根」であった。...
本稿では、八重山の村落祭祀における婦人組織のはたしている役割について、石垣島新川の2 つの婦人組織、とりわけ「女役者」と「四役の妻」を中心に考察を行った。その結果、新川に2 つの婦人組織が存在する背景...
本稿は、最近の東アジアの先史文化の地域的枠組みや琉球列島と周辺地域との関わりに関する諸見解や中国大陸系遺物の分布をふまえ、東アジアの先史文化における琉球列島の位置づけについて検討を加えた。そして、研究...
明治大正時代のジャーナリスト山路愛山は,日本および琉球などの「周辺地域」における女性の社会生活に注目し,戦後に盛んになった社会史研究に先行する史論を発表した。沖縄学の父伊波普猷と同様に山路は日琉同祖論...
2007年度~2009年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書研究概要(和文):琉球王国時代、久米村の蔡家(具志家)における冠婚葬祭等に関する家のしきたりを、1736年に11世の蔡文溥がま...
江戸期の浄土宗では念仏によって三毒の煩悩が滅するかどうかについて論争が交わされていた。それに関する記録を纏めたのが、『念佛三毒滅盡不滅盡之諍論筆記』である。そこには、増上寺第十二世源誉存応、黒谷金戒光...
井上友一は『救済制度要義』の著者として,社会福祉学上また社会福祉学史上,著名である。つまり,彼は,日本で最初の体系的社会事業研究を成した,初期の社会事業官僚としての評価が定まっている人物のようである。...
本稿は近時、大阪教育大学小野研究室蔵となった新出の〝おもちゃ絵〞の歌謡資料である『新板小供うたづくし』を影印と翻刻によって紹介し、当該資料の位置付けを行う論考である。おもちゃ絵は江戸時代末期から明治時...
日本人自身が日本や日本人について語るその語り方を「自画像」になぞらえて説明することができる。自画像を描くとき、鏡や写真にうつした自分の顔を見ながら描くだろう。ここで気が付くのは、自画像をより写実的に描...
2007年度~2008年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書研究概要:沖縄県内4地点において、それぞれ民俗誌的記述の完成に向けた予備的調査及び一部先島地域での悉皆調査をおこなった。その結...
本稿は、二〇一二年に喜舎場永珣氏のご遺族から石垣市立八重山博物館に寄贈された喜舎場永珣資料に含まれていた『沖縄教育』第一号から第二一号(一九〇六〜〇七年)のうち、『沖縄教育』復刻版第一巻(不二出版、二...
国譲り神話の末尾における「天の御饗」の記述をとりあげる。「天の御饗」を献る対象は天つ神であるのかオホクニヌシであるのかということは国譲り神話と古事記におけるオホクニヌシの性格に深く関わっている。この論...
A collection of records written in various forms of native Okinawan scripts has recently been discov...
琉球諸島に広く分布するシマクサラシ儀礼は、定まった実施月に定期的に行われるものと、疫病の流行を機に臨時に行われるものの2つに分けることができる。本稿は、先行研究で提示された、シマクサラシ儀礼は臨時のも...
藤原勉は『東北民俗論-日本の古代文化と東北の民俗、その言語民俗学的研究-』(1960刊、東北民俗の会)の「父と語りたい」と副題した、あとがきの中で、自ら執筆した「言語民俗」(『宮城県史』20巻民俗編Ⅱ...
沖縄は日本本土とは風に対する考えが異なる。たとえば日本各地にある「風穴」という言葉は沖縄では全く聞かない。むしろ琉球国時代から今日まで、王府役人から庶民に至るまでよく用いられた言葉は「風根」であった。...
本稿では、八重山の村落祭祀における婦人組織のはたしている役割について、石垣島新川の2 つの婦人組織、とりわけ「女役者」と「四役の妻」を中心に考察を行った。その結果、新川に2 つの婦人組織が存在する背景...
本稿は、最近の東アジアの先史文化の地域的枠組みや琉球列島と周辺地域との関わりに関する諸見解や中国大陸系遺物の分布をふまえ、東アジアの先史文化における琉球列島の位置づけについて検討を加えた。そして、研究...
明治大正時代のジャーナリスト山路愛山は,日本および琉球などの「周辺地域」における女性の社会生活に注目し,戦後に盛んになった社会史研究に先行する史論を発表した。沖縄学の父伊波普猷と同様に山路は日琉同祖論...
2007年度~2009年度科学研究費補助金(基盤研究(C))研究成果報告書研究概要(和文):琉球王国時代、久米村の蔡家(具志家)における冠婚葬祭等に関する家のしきたりを、1736年に11世の蔡文溥がま...
江戸期の浄土宗では念仏によって三毒の煩悩が滅するかどうかについて論争が交わされていた。それに関する記録を纏めたのが、『念佛三毒滅盡不滅盡之諍論筆記』である。そこには、増上寺第十二世源誉存応、黒谷金戒光...
井上友一は『救済制度要義』の著者として,社会福祉学上また社会福祉学史上,著名である。つまり,彼は,日本で最初の体系的社会事業研究を成した,初期の社会事業官僚としての評価が定まっている人物のようである。...
本稿は近時、大阪教育大学小野研究室蔵となった新出の〝おもちゃ絵〞の歌謡資料である『新板小供うたづくし』を影印と翻刻によって紹介し、当該資料の位置付けを行う論考である。おもちゃ絵は江戸時代末期から明治時...
日本人自身が日本や日本人について語るその語り方を「自画像」になぞらえて説明することができる。自画像を描くとき、鏡や写真にうつした自分の顔を見ながら描くだろう。ここで気が付くのは、自画像をより写実的に描...