Qualitative Change of Financial Information and Auditors' Substantial Judgements caused the Change of Audit Environment

none【要約】財務諸表監査を取り巻く環境の変化に伴って, 務諸表に記載される情報内容が質的に大きく変容しつつある状況下で, 監査主体である監査人は, これまでにない難しい局面に直面しているといえる。すなわち, 会計基準の国際レベルでのコンバージェンスに伴ってわが国の会計基準が改正されたことにより, 監査人に対しては, 従来にも増して実質的判断の行使が求められることになったからである。こうした変化が, 監査の実施という技術的側面だけでなく, 会計的判断と監査判断の関連あるいは監査人の責任のあり方といった, 監査理論上および制度論上の重要な論点についての再検討を求めることは明らかであろう。本論文では, かかる問題意識に立脚しながら, 監査人による実質的判断の行使の監査理論上の意味およびそれがわが国監査制度にもたらすインプリケーションを明らかにすることを目的とする。 【Abstract】 Corresponding to the changes of the audit environment, the contents of the financial statement are qualitatively changing. In this circumstance, the auditors are required to the exercise of the substantial judgments when they verify the financial statements. This paper aims to make clear the theoretical and practical implication of the substantial judgments exercised by the auditors