Nonstate Actor in Global Environmental Politics

  • 星野,智
  • ホシノ,サトシ
  • HOSHINO,Satoshi
Publication date
February 2022
Publisher
法学新報編集委員会
Journal
issn:0009-6296

Abstract

地球環境ガバナンスあるいは地球環境政治における環境政策の形成において,非国家アクターがその影響力を拡大していったのは,1992年のリオでの地球サミット以降である。とりわけ気候変動をめぐるガバナンスとレジームの形成において非国家アクターの果たしてきた役割は大きい。地球環境ガバナンスは一般に,さまざまな地球環境問題に関して主権国家,国際機関,環境NGO,企業などの多様なアクターが合意形成をめざして協議するための集合,プロセス,枠組を意味している。近年注目されているのは,地球環境ガバナンスにおけるUNEPやUNDPなどの国際機関の事務局,気候行動ネットワーク(CAN)や世界自然保護基金(WWF)などの環境NGO,そしてビジネス連合等の非国家アクターの役割である。これらの非国家アクターは,環境外交の交渉の場で各環境条約の締約国会議へのオブザーバーや政府代表として参加することを通じて,また政府代表に対するロビー活動を通じて,それぞれの主張や利益を実現しようとしている。本稿では,とりわけ非国家アクターとしての企業あるいはビジネスに焦点を当て,地球環境ガバナンスあるいは地球環境政策,とりわけ気候変動政策に対してどのように影響力を行使しているのかについて検討したい。departmental bulletin pape

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