本研究を含む五つの総括発表は, 我々のグループがドメインユーザ(以降DU)と呼ぶ技術者等々の人たちのために彼等自身の専門(ドメイン)とする世界のシミュレーションプログラム開発環境としてOO技術に着目し研究してきたことに関する発表である.その目標を実現するために, 自然日本語をベースにし, 分析から実装に至るまでの基本のパラダイムと設計方針を共通にした四つの記述言語系, すなわち分析OONJ, 設計ODDJ, 実装OEDJとOBFを設計し, その記述支援環境を開発してきた.これらの記述は最後にはJava又はFortran90プログラムへとトランスレートされ, 計算機上で実行される仕組みにしてある.現時点ではようやく分析から実装/駆動までを記述が一貫して流れようとしている段階である.本論文のOOJとは現時点ではこれらの記述言語の"単なる総称"である.しかし目標としては, 分析から実装まで一貫して使える記述言語OOJを構築する計画である.そこで本発表では, 四つの記述言語とその記述環境の設計と構築の現況を述べると共に, 「一貫」記述言語として如何にそれらを統合あるいは新規に構成するか, そしてその概念設計を如何にすべきかについて議論し, 提案する.併せて本発表の背景を形成しているオブジェクト工学なる研究開発プロジェクトを述べる.Our five blanket presentations concern the researches that simulation program development support environments based on the Object-oriented (hereafter, OO) technology. These resear...