Development of a Support System Based on Nursing Students' Learning Needs for Health Volunteer Activities.

看護学生が地域社会の人々とパートナーシップを形成し,地域における看護職の貢献について学ぶことは 看護教育において重要であり,このような学びの機会となるヘルス･ボランティア活動を促進するための学 習支援プログラムの開発が求められている｡ 本研究は,実際に活動を行っている看護学生にその経験と,ボランティア活動を通して看護学生が必要で あると認識する学習支援ニーズを記述し,ヘルス･ボランティア活動を促進するための学習支援のあり方を 検討することを目的としている｡研究協力者は,公募に応じたボランティア活動経験者14名であった｡研 究方法は,インタビューガイドを用いて面接を実施し,得た情報を逐語録にして内容分析を行った｡なお, 本研究の計画書は,聖路加看護大学研究倫理審査委員会で承認を得た｡ 看護学生は,ボランティア活動に対する自己の関心を動機とし,さまざまな情報をきっかけとして活動に 参加し,活動を通して人々や地域への理解を深め,自らの職業への意欲を高め,活動に対する責任,ボラン ティア活動のあり方を学んでいた｡このような活動に必要とされる知識･技術･態度については,社会性を 含めた対人関係能力,具体的活動で必要とされる対象理解,生活行動を中心とした援助技術,チームにおけ るメンバーシップ能力をあげていた｡これらの内容について,自己学習,仲間やボランティアの受け手であ る家族や組織から学んでいた｡以上の結果から,ボランティア活動を促進し､学びとするため方策として, ヘルス･ボランティア活動へのアクセスを容易にする｢情報提供支援｣とボランティアの考え方や必要とさ れる能力のオリエンテーションおよびボランティア活動の学びの意識化のための｢ヘルス･ボランティアガ イドプログラム｣の2つの方策が考えられた