Analysis of the Concept of Care/Caring-Structure of Attributes Identified from Qualitative and Quantitative Research.

ケア/ケアリング概念は1980年代よりアメリカにおいて注目され始め、看護学における中心的概念として位置づけられてきている。多くの看護理論家や研究家たちが、本概念に対する自身の立場を表明してきているが、一定のコンセンサスを得られた定義はまだ見られていない。そこで、本研究は、英語圏における質的および量的研究論文を対象とし、明らかにされた研究結果を検討することにより、ケア/ケアリングに共通する特性を見いだし、それらの構造を探求することを目的に実施した。 17編の量的研究および30編の質的研究論文を対象とし、13のサブカテゴリーおよび5つのカテゴリーを共通の属性として明らかにした。5つのカテゴリーとは、｢看護婦の特性｣、｢看護活動｣、｢患者-看護婦(ケア提供者)関係性｣、｢ケアリングによってもたらされるアウトカム｣、｢その他｣であった。今後は、日本におけるケア/ケアリングの概念について検討し、看護の本質としてわが国においても位置づけられるのか、また英語圏で明らかになった特性とどのように異なるのかを探求する必要がある