2011-2013年度科学研究費助成事業(基盤研究(C))研究成果報告書 課題番号:23580176 研究代表者:侯徳興(鹿児島大学・農学部・教授)アントシアニンは赤や紫色の食材に含まれているポリフェノール類化合物であり、抗酸化をはじめ多くの機能性を有し、機能性食品因子として大きく注目されている。本研究は、ケミカルバイオロジーの手法より、食材から精製された代表的なアントシアニンが細胞癌化・炎症に大きく関わるMAPキナーゼ類に対する直接結合力や親和力を明らかにした。さらに、細胞癌化モデルや動物炎症モデルにおいては、活性アントシアニンがMAPキナーゼ標的分子の過剰活性を抑制することで、細胞癌化防止及びマウス炎症生息腫の緩和等の機能性発揮した。これらの研究知見が、アントシアニンの健康維持機能に分子レベルで科学的な根拠を提供するものである。Although anthocyanin glycosides are major forms distributed in many plant foods and promised as chemopreventive source, molecular mechanisms remain unclear. This study aims to identify the molecular targets of bioactive anthocyanins using chemical biology methodologies. The results showed that bioactive anthocyanins had defined potential of affinity and binding to MAP kinases ...