Citizen as Partner of Local Government? : Evidences from public service delivery and trust in Japanese municipalities

application/pdf日本の地方自治体の多くは一九九〇年代後半にNew Public Management （NPM） を導入、業績評価、政策評価、市民および従業員の満足度調査、アウトカム志向、民間・社会セクターへのアウトソーシング、外部委託、公共サービス提供方法の改革、Private Finance Initiative （PFI）、公私協働（Public and Private Partnership: PPP）などを実施するようになった。しかし近年、一部の自治体はNPM に基づくマネジメントスタイルから距離を置き始め、民間への契約を更新せずにサービスを行政の手に戻したり、新しい公私の協働の形を導入したりしており、ＮＰＭからポストＮＰＭ志向に移行していることを示している。保育や介護などのサービスに関しては、将来政策立案の担う内部人材を育成するため、専門職員の採用を再開する自治体もある。文化、スポーツ、レジャーなどのサービスは依然として外部委託されているが、一部は委託業者との関係を見直し、自治体の方針と戦略をより明確に業者に課すようになっている。 地方自治体に対する調査によれば、市民は公共サービスの受益者（八四・〇％）、納税者（七七・一％）、顧客（五八・八％）、パートナー（九二・三％）として認識されており、公共サービスを協働して生産する市民への信頼を裏付けている。一方、自治体とその機能に対する市民の受容から、相互の信頼が見て取れる。departmental bulletin pape