【目的】日本国内のCT装置の台数は世界的にも多く、日本人のCT被ばく線量は世界的に見ても高いと考えられており、実際の医療現場での撮影の状況や受ける総被ばく線量を適切に評価することが求められている.そこで本研究グループではCT撮影時の臓器被ばく線量計算システムであるWAZA-ARIの開発を行った.WAZA-ARIはWebブラウザから利用できる無料のCT撮影による被ばく線量評価システムであり、現在ユーザー数は3,000名を超え,多くの病院や研究・教育機関にて利用されている.WAZA-ARIは,患者の年齢・性別・体型,CT装置の管電圧や電流値など撮影条件に応じて各臓器の被ばく線量の情報を簡便に算出できるシステムである.より多くのユーザーに利用してもらうために,計算可能なCT装置の拡充や追加機能の研究開発を進めている.【方法】計算可能なCT装置の拡充を行うため,CT装置メーカーや多くの病院の協力のもと,様々なCT装置から発生するX線の線量情報等を集めた.また,これまで成人に対しては4種類の体格のファントムの線量評価しかできなかったことから,より様々な体型の患者の臓器線量を評価可能とするため,BMIと臓器被ばく線量の関係を調べた.【結果】現在,WAZA-ARIにて計算可能なCT装置は約50種類となり,国内で利用されている装置台数の70%以上をカバーできた.また,成人の線量計算時に身長・体重を入力することによりBMIに応じて臓器線量を算出するOptional Phantom機能を追加した.さらに近年,CT被ばく線量の線量指標として利用され始めているSSDE(Size-Specific Dose Estimates)を算出する機能も追加した.第78回日本放射線技術学会総会学術大
宇宙放射線の主成分である高エネルギー陽子は、宇宙で活動する宇宙飛行士の放射線被ばくに大きな影響を持つ。陽子自体は低LET粒子であるが、宇宙放射線に占める存在比は極めて高い。最近のCR-39を用いた宇宙...
放射線特有の生物影響として、酸素効果は古くから知られており、それは放射線照射直前ならびに照射中に照射試料が酸素存在下にあることで、酸素が放射線の増感剤として作用することにより、無酸素環境下との異なる...
放射線治療では正常組織障害が処方できる腫瘍線量の限界(耐容線量)を決めており、正常組織の耐容線量を高める放射線防護剤の開発は、治療可能比を高める放射線感受性修飾として重要である。我々は、p53 分子内...
【目的】 p53阻害性の放射線防護剤は、放射線被ばく事故での救命だけでなく、がんの放射線治療や化学療法による正常組織障害軽減が期待されている。我々は、p53阻害活性を有する新たな低分子有機化合物の探索...
チェルノブイリ事故後の周囲の森林においてマツの木で特異的に強い障害が観察されたように、放射線の環境生態系の影響を考える上で針葉樹のような放射線高感受性植物の放射線障害は重要である。しかし、事故後に針葉...
乳がんは日本人女性における罹患率の最も高いがんであり、その成立には様々な遺伝子発現の変化が関与している。本研究ではそれらの遺伝子のうち、ラット乳がんモデルの解析において過剰発現の見られたNRARP遺...
我々はこれまで、放射線照射により誘発した複雑なDNA損傷の修復効率を評価するために蛍光タンパク質(EGFP)発現プラスミドDNAを用いた手法を開発してきた。このプラスミドに対して放射線照射した後、非照...
Growth arrest and DNA damage-inducible protein 45a (GADD45a)遺伝子は電離放射線に応答し、その転写が誘導される。また、その応答は数cGyの放射...
我々はこの数年の研究で、重粒子線によって培養細胞に誘発される細胞死と染色体異常の関係を調べてきた。その結果、重粒子線照射された細胞の生存率がLET値に依存すること、及び、染色体損傷が細胞の増殖死と密...
有機半導体は非常に薄く軽量な素子が作成可能であること、殆どが生体を構成する物質でできていることなど、医用放射線検出器としての有利な特徴を有している。そこで我々のグループでは、粒子線治療下での線量測定を...
背景と目的:DNA酸化産物8-ヒドロキシ-2’-デオキシグアノシン(8-OHdG)は、デオキシグアノシンの・OHとの反応産物であることはよく知られている。我々はこれまでに重粒子線照射細胞で生成された8...
[目的] 放射性物質の汚染地域に自生する植物は、放出放射線に長期間にわたり連続的に曝露される。こうした放射線暴露に起因した変化を植物において検出して線量との関係を定量化することができれば、植物自体の放...
【目的】手術非適応腺様嚢胞癌に対する炭素イオン線治療の効果について解析した。【方法】1997年4月から2007年2月までに第II相試験で炭素イオン線治療を行った腺様嚢胞癌85例を対象とした。中央観察期...
放射線の種類によって生物効果の違いが生じることは良く知られており、それは線質の違いを反映したものである。粒子線の飛跡に沿って単位長さ当たりに局所に与えられるエネルギー量を線エネルギー付与(LET:Li...
【目的】本研究は、がん細胞で選択的にラジカル消去活性がオフになる環境応答型抗酸化物質の開発を目的とする。がん放射線療法では、放射線照射によって生体内の水分子からヒドロキシル(OH)ラジカルを発生させて...
宇宙放射線の主成分である高エネルギー陽子は、宇宙で活動する宇宙飛行士の放射線被ばくに大きな影響を持つ。陽子自体は低LET粒子であるが、宇宙放射線に占める存在比は極めて高い。最近のCR-39を用いた宇宙...
放射線特有の生物影響として、酸素効果は古くから知られており、それは放射線照射直前ならびに照射中に照射試料が酸素存在下にあることで、酸素が放射線の増感剤として作用することにより、無酸素環境下との異なる...
放射線治療では正常組織障害が処方できる腫瘍線量の限界(耐容線量)を決めており、正常組織の耐容線量を高める放射線防護剤の開発は、治療可能比を高める放射線感受性修飾として重要である。我々は、p53 分子内...
【目的】 p53阻害性の放射線防護剤は、放射線被ばく事故での救命だけでなく、がんの放射線治療や化学療法による正常組織障害軽減が期待されている。我々は、p53阻害活性を有する新たな低分子有機化合物の探索...
チェルノブイリ事故後の周囲の森林においてマツの木で特異的に強い障害が観察されたように、放射線の環境生態系の影響を考える上で針葉樹のような放射線高感受性植物の放射線障害は重要である。しかし、事故後に針葉...
乳がんは日本人女性における罹患率の最も高いがんであり、その成立には様々な遺伝子発現の変化が関与している。本研究ではそれらの遺伝子のうち、ラット乳がんモデルの解析において過剰発現の見られたNRARP遺...
我々はこれまで、放射線照射により誘発した複雑なDNA損傷の修復効率を評価するために蛍光タンパク質(EGFP)発現プラスミドDNAを用いた手法を開発してきた。このプラスミドに対して放射線照射した後、非照...
Growth arrest and DNA damage-inducible protein 45a (GADD45a)遺伝子は電離放射線に応答し、その転写が誘導される。また、その応答は数cGyの放射...
我々はこの数年の研究で、重粒子線によって培養細胞に誘発される細胞死と染色体異常の関係を調べてきた。その結果、重粒子線照射された細胞の生存率がLET値に依存すること、及び、染色体損傷が細胞の増殖死と密...
有機半導体は非常に薄く軽量な素子が作成可能であること、殆どが生体を構成する物質でできていることなど、医用放射線検出器としての有利な特徴を有している。そこで我々のグループでは、粒子線治療下での線量測定を...
背景と目的:DNA酸化産物8-ヒドロキシ-2’-デオキシグアノシン(8-OHdG)は、デオキシグアノシンの・OHとの反応産物であることはよく知られている。我々はこれまでに重粒子線照射細胞で生成された8...
[目的] 放射性物質の汚染地域に自生する植物は、放出放射線に長期間にわたり連続的に曝露される。こうした放射線暴露に起因した変化を植物において検出して線量との関係を定量化することができれば、植物自体の放...
【目的】手術非適応腺様嚢胞癌に対する炭素イオン線治療の効果について解析した。【方法】1997年4月から2007年2月までに第II相試験で炭素イオン線治療を行った腺様嚢胞癌85例を対象とした。中央観察期...
放射線の種類によって生物効果の違いが生じることは良く知られており、それは線質の違いを反映したものである。粒子線の飛跡に沿って単位長さ当たりに局所に与えられるエネルギー量を線エネルギー付与(LET:Li...
【目的】本研究は、がん細胞で選択的にラジカル消去活性がオフになる環境応答型抗酸化物質の開発を目的とする。がん放射線療法では、放射線照射によって生体内の水分子からヒドロキシル(OH)ラジカルを発生させて...
宇宙放射線の主成分である高エネルギー陽子は、宇宙で活動する宇宙飛行士の放射線被ばくに大きな影響を持つ。陽子自体は低LET粒子であるが、宇宙放射線に占める存在比は極めて高い。最近のCR-39を用いた宇宙...
放射線特有の生物影響として、酸素効果は古くから知られており、それは放射線照射直前ならびに照射中に照射試料が酸素存在下にあることで、酸素が放射線の増感剤として作用することにより、無酸素環境下との異なる...
放射線治療では正常組織障害が処方できる腫瘍線量の限界(耐容線量)を決めており、正常組織の耐容線量を高める放射線防護剤の開発は、治療可能比を高める放射線感受性修飾として重要である。我々は、p53 分子内...