早期臨床体験における主観的健康感の変化　本学理学療法学専攻1年生への調査

目的:主観的健康感尺度を活用して、本学理学療法学専攻1年次に実施される早期臨床体験における主観的健康感の変化とその特徴について調査し、特徴的な傾向を検証することである。方法:本学理学療法学専攻の1年生43名を対象に、早期臨床体験の前後で主観的健康感尺度を調査し、Mann-WhitneyのU検定を用いて比較した。また、主観的健康感尺度の早期臨床体験前後での変化率を算出した。結果:回収率は74.4%である。早期臨床体験前後で主観的健康感尺度に有意な差を認めなかった。下位尺度毎にみた変化率は、中央値が0より大きかったのが精神的なコントロール感で、第1から第3四分位範囲数までが0だったのが社会的な支えである。結論:本学の早期臨床体験は、心身の健康状態に大きな影響を及ぼさない体制であり、初めて臨床現場を体験する上で精神面の安定化や将来像が具現化されることで、学習意欲の向上に繋がっている可能性がある。(著者抄録