オピオイド結合細胞接着分子(OBCAM)タンパク質は、イムノグロブリンのスーパーファミリーに属し、エンケファリンやβ-エンドルフィンなどのオピオイドリガンドを認識する。我々は、大腸菌で組換えOBCAMタンパク質と、β-エンドルフィンの部分配列をもとにジアジリンとビオチンをもつ光アフィニティーリガンドとを製作し、光アフィニティーラベル実験を行った。光照射により両者が共有結合で結ばれた複合体を形成した。しかしながら、[Leu]-エンケファリン,[D-Ala^2, D-Leu^5]-エンケファリンおよびβ-エンドルフィンを過剰に加えても、この複合体形成を阻害できなかった。光アフィニティーリガンドと同一の構造をもつ(ジアジリンをもつ)ペプチドアナログのみが複合体形成を阻害した。このペプチドアナログ中のジアジリンを光分解したものは阻害活性を失った。これらの結果は、オピオイドペプチド中のジアジリン構造がOBCAMタンパク質との親和性を増強させていることを示している。An opioid-binding cell-adhesion molecule (OBCAM) protein, which is an immunoglobulin superfamily protein, recognizes various opioid ligands including enkephalin and β-endorphin. The molecular mechanisms of ligand-binding interface of the proteins are not yet clear. We prepared a bacterial expressed OBCAM protein usi...