南極ドームふじ基地内の生活環境を明らかにすることを目的として,2003年2月11日から2004年1月14日まで基地の建物内部の7カ所の室内温度を熱電対で10分ごとに測定した(欠測期間: 7月19日~8月17日).この期間中,アスマン型通風乾湿計により建物内部の6カ所で相対湿度を3回測定した.この結果,平均温度は,発電棟24.7℃,食堂23.5℃,観測棟21.1℃,居住棟内個室18.2℃,廊下18.2℃,食料庫8.2℃,旧掘削場-51.3℃ であることがわかった.この期間中の平均気温(屋外の雪面から1.5m高で測定)は-54.4℃ であった.2003年10月31日から11月10日にかけてブロッキング高気圧の発達に伴い,ドームふじでは気温が最大約30℃ 上昇したが,建物内部でも5-8℃ 程度温度が上昇した.この時は建物屋上の積雪の一部が融解し,融解水が建物の中に浸透した.このような融雪は,越冬中この期間のみ起こった.一方,建物内部の相対湿度は加湿器を室内で使用した時には25% 前後,加湿器を使用しない時は9.0% から22.9% であった.In order to clarify the living condition in Dome Fuji Station in 2003, air temperature and relative humidity in the station were measured. Thermocouples with data logger and a ventilated psychrometer were used for the measurements. Average air temperature from February 11, 2...