昭和基地周辺定着氷下のクロロフィルαと水温, 塩分などの海洋環境条件を測定した。1983年2月から1984年1月の間, 水温および塩分はそれぞれ-0.94--2.11℃, 32.42-34.70の範囲であった。この年の特徴として, 5月に海氷が流失し, 6月に表層から深層まで均質の水となり, 7月下旬には過冷却水が表層付近に見られた。この現象は1982年の状況と異なっていた。クロロフィルα濃度は1月から2月の間に最大となり, 3月中旬には減少した。その濃度は6月から10月までは0.1mg chl.α/m^3以下であり, 12月初旬に再び増加する傾向が見られた。1984年1月中旬に測定されたクロロフィルαの水柱積算量は1983年の同じ時期の量の半分以下であった。この低い現存量は, 1983年10月から1984年1月にかけての積雪に起因して, 水中の光量が少なかったためと推測される。Phytoplankton pigments and oceanographic parameters were measured in water column under the fast ice near Syowa Station (69°00\u27S, 39°35\u27E) from February 1983 to January 1984. Water temperature and practical salinity ranged from -0.94 to -2.11℃ and from 32.42 to 34.70,respectively. After the flowout of sea ice in May 1983,very unusual event in rece...