マクロファージ ノ サイボウ ゾウショク オヨビ サイボウ シュウキ シンコウ ニ オケル AMP キナーゼ ノ ヤクワリ ト AMP キナーゼ オ ヒョウテキ ト シタ ドウミャク コウカショウ チリョウ ノ ケントウ

粥状動脈硬化初期病変では、血管内皮細胞下にマクロファージ由来泡沫細胞の集簇が認められ、この泡沫細胞は様々な動脈硬化惹起因子を産生しており、動脈硬化症の発症・進展に寄与している。近年、血管内皮下においてマクロファージやマクロファージ由来泡沫細胞が増殖していることが分かり、動脈硬化症の発症・進展に重要な役割を果たすことが示唆されている。著者らの教室ではこれまでに、酸化低比重リポタンパク質（酸化LDL）がマウス腹腔マクロファージを増殖させる事、その機序として酸化LDLによる granulocyte/macrophage colony-stimulating factor(GM-CSF)の発現と分泌が必要である事、さらにGM-CSFの発現には extracellular-signal regulated kinase 1/2 (ERK1/2) の活性化が関与すること、を報告した。本研究では、酸化LDLによるマクロファージ増殖に対するAMP-activated protein kinase (AMPK) 活性化の影響を検討した