Studies on the insulin of fishes. 2. On the purification of insulin

As the method of purifying insulin several processes have been proposed, such as (1) isoelectric precipitation process, (2) sodium hydrochloride precipitation process, (3) organic solvent process, (4) phosphate buffer process. Studying on these processes, the author found that phosphate buffer process produced the highest potent insulin, while the best yield of insulin was given by organic solvent process. The water content of acetone used as the precipitant had certain influences upon the precipitation of insulin, 98% acetone being the most favourable.魚類のラ氏島よりインシュリンを製造するに当つては第1報の方法により，1mg当8～10IEの力価を有するインシュリン粉末が得られ，そのままでも臨床的に使用され得るが，なお種々の不純物を含有しているので良品を得るには更に精製しなければならない．魚類より抽出製造した粗製インシュリンの精製については長沢の記載せるものを除いては他に全然文献がないが，家畜の膵臓より製造したインシュリンの精製については多くの研究がある．その理由は魚類のラ氏島よりは容易に比較的高単位のインシュリンが抽出されるが，家畜の膵臓からは低単位のものしか得られないので，これを臨床的に用いるためには精製によって不純物を除去し力価を高めなければならないからである． 魚類の粗製インシュリンと家畜の粗製インシュリンとでは含有している不純物に多少相違があるので，家畜インシュリンの精製法をそのまま魚類インシュリンの精製に応用することは種々の疑問があり未だ実験例がない．著者はその主なる方法について研究を行いその可否について検討を試みた．家畜インシュリン精製法に関しては，一般に次の方法が用いられている．(1)等電点沈澱法，(2)塩類として沈澱せしめる法，(3)有機溶剤による法，(4)燐酸緩衝液による法．なおこれらの方法以外にDoisy，Somogyi，Shafferの塩析法，Jensen and Evans，Blatherwickの塩酸水溶液のみによる方法，Molomey and Findlay，Dingomanseand Lawueurの活性炭素による吸着法等があるが実用的価値がないので省略する