国際核融合材料照射施設(IFMIF)の工学設計・主要機器の設計・製作・試験を行い、建設判断に必要な技術実 証を行うために、現在、原型加速器(Linear IFMIF Prototype Accelerator, LIPAc)の建設とコミッショニングを段階 的に進めている。コミッショニングのフェーズBは、125 mAの重陽子パルスピームをRFQで5 MeVまで加速する ことを目的とし、2019年8月に終了した。将来のコミッショニングフェーズC及びDにおいては、125 mAの重陽子の パルス及びCWピームをSRFで9 MeVまで加速する予定である。これらコミッショニングフェーズBとCの中間に位置 するコミッショニングフェーズB+に向けて現在準備が進められている。フェーズB+においては、SRFの前段加速器 であるRFQで、 125 mAの重陽子ビームについてCWを目指した⻑パルス試験を行う予定となっている。コミッショニングフェーズB+のための初期設計は2019年4月に終了し、将来のSRFのインストール予定位置に、 四極電磁石4台、ステアリング電磁石2台、BPM2台で構成された代替のビームライン(MEL: MEBT Extension Line) が設置された(2020年3月)。このコミッショニングフェーズB+初期設計終了時(2019年4月)からMEL設置(2020年3月)までの間に、 ・「RFQ出口での縦方向パラメータ取得」のための実験の追加(=初期設計時に比べMELでの四極磁場の自由度が不足することとなった) ・MEL真空ダクト内径の減少(初期設計時に比べ、MELでビームロスしやすくなった) ・HEBTのファラデーカップでビーム停止するという運転シナリオの追加(初期設計からビーム...