Reaction paths via a new transient phase in non-equilibrium hydrogen absorption of LaNi2Co3

放射光その場X線回折測定によりAB5型LaNi2Co3の非平衡な水素吸蔵反応過程を調べた。2つの水素ガス導入圧力で1秒毎にX線回折パターンの測定を行った。1MPaの導入圧力では以前の平衡状態での測定では観測されていない過渡的な状態への変化が観測された。この状態は高水素組成（x~4.5-5.5）の水素化物へ続いて変化するが、平衡状態で出現する水素組成の相（x~3.6）は出現しない。0.18MPaの導入圧でも初めに過渡的な状態が出現するが、その後にx~3.6の水素化物相へ変化し、最終的に高水素組成の水素化物相へ変化する。この結果は高い導入圧力では過渡的な状態の形成が促進され、固溶体相と過渡的状態への水素の溶解が増大することで高水素組成相への連続的な変化が助長されることを示している