400222542502015年に国連からSDGsが提唱された。変化が激しい現代において、社会の持続可能性を達成するためには、より自主的で、多様な考え方ができる子どもを育てていく必要がる。本研究では、平成29年に告示された幼稚園教育要領に示された方針とSDGsやESDとの関連性を明らかにするとともに、保育者教育のあり方を検討するために、現在利用されている保育者養成課程用の教科書から、現在行われてる保育者養成にSDGsやESDの考え方がどれだけ取り入れられているのかを考察した。 現行の幼稚園教育要領には、持続可能な教育に関する記述が含まれており、直接的にESDの考え方を取り入れた教育を行っていくことが示されている。しかしながら、保育者養成課程で用いられている教科書の約半数において、ESDという言葉や概念が記述されていないことが明らかとなった。このESDの考え方を取り入れた養成課程カリキュラムには、ESDに関する直接的な記述に加えて、地域社会の行事や文化に関して、少子化などの課題背景、さらには多様な子どもを育てるうえで必要な特別支援に関する事項が必須であると考えられる。これら全ての記述がある教科書は見当たらず、SDGs時代の保育者養成に関して、SDGsやESDのより一層の理解と内容の改善が必要である。In 2015, the UN proposed the SDGs. In today's changing world, it is necessary to raise children who are able to think independently and in a variety of ways to achieve social sustainability. In...