J. フィールド作曲《ロシア民謡による変奏曲「庭園にて」》の考察 : ピアノ協奏曲第1番H. 27 第2楽章との比較を通して

  • 濵尾 夕美
Publication date
March 2020
Publisher
国立音楽大学

Abstract

本稿は、2018年9月9日に東京、Hakuju Hallにて「ノスタルジア」と題して開催したピアノリサイタルのプログラムに基づき、作曲家フィールド (John Field 1782 ~ 1837) に焦点を当てて研究を進める。ロシアを愛し、その地で没したフィールドの《ロシア民謡による変奏曲「庭園にて」》 (deest 4B) は、躍動感溢れる華麗な作品である。最初の構想は、オーケストラ伴奏付きの幻想曲であったが、オーケストラパート譜は発見されていない。そのため同じく民謡を題材にした《ピアノ協奏曲第1番》第2楽章を取り上げ、協奏曲版と独奏版を研究し、それを手がかりに《ロシア民謡による変奏曲「庭園にて」》におけるフィールドの作風に迫り、演奏解釈と表現法を考察する。さらに、後のロシア音楽へと通ずる道筋を探究していく

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