兵庫県南部地震に伴って現れた淡路島北部の野島地震断層について,地表変位を中心にその特徴を記載した。地震断層は北東‐南西走向で約9.5kmにわたって追跡され,地質断層および活断層とされる野島断層にそって出現した。一般に,右ずれ変位が卓越し南東隆起を伴う。最大変位は平林で,水平175cm,垂直131cm,ネットスリップ218cmに達した。地震断層のトレースは杉型(左雁行)配列する断層群からなり,A,B,C,D,Eの5セグメントに区分される。変位量は各セグメントごとに山型分布をなす。Bセグメントの左ずれと北西隆起成分は,水平ずれに伴う断層末端部の現象である。また, Eセグメントの連続的な北西隆起は本断層と並走する撓曲と交差する断層との複雑なブロック構造を反映したものであろう。野島断層の活動周期は約2,OOO-3,300年と推定され,水平変位にもとづく値はトレンチ調査の結果と調和的である。At 5:47 a.m. on January17,1995,Hyogoken-nanbu earthquake (M=7.2) occurred near the south piedmont of Rokko mountains where Kobe metropolitan area is located, and northern part of Awaji Island ,About 5,600 peoples were killed and more than 200,000 houses and buildings were destroyed. The surface faulting accompanied with this earthquake formed Nojima su...